アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/3月9~19日/賞金総額699万3450ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・…
アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/3月9~19日/賞金総額699万3450ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)ら、合わせて「44」のグランドスラム・タイトルと、ここ13年で「12」のインディアンウェルズの優勝杯を獲得したチャンピオンたちがそろってストレートの勝利で大会を始めた。
ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)が世界ランク129位の予選勝者、バセック・ポスピショル(カナダ)に番狂わせを食らった翌日、“ビッグ4”のほかのメンバーたちは各々の初戦に勝ち、3回戦に駒を進めた。彼らは皆、1回戦がBYE(免除)で2回戦が初戦だった。
この有名なトリオ----フェデラーは18、ナダルは14、ジョコビッチは12のグランドスラム・タイトルを持つ---は、ドローの同じ4分の1(ボトムハーフのさらに下半分)に入っているのだ。
フェデラーと彼の長年のライバルであるナダルは、それぞれ勝ち上がれば4回戦で顔を合わせることになる。そしてこの勝者は準々決勝でジョコビッチと対戦する可能性がある。
日曜日の試合で第2シードのジョコビッチはカイル・エドマンド(イギリス)に6-4 7-6(5)で勝ちはしたものの、ときどき調子に危うさを見せていた。
「最初の試合というのは常に大きなテストだ」とジョコビッチは試合直後のオンコート・インタビューで言った。ジョコビッチは現在、このインディアンウェルズで3連覇中のディフェンディング・チャンピオンだ。
第5シードのナダルはギド・ペラ(アルゼンチン)を6-3 6-2で下した。一方、第9シードのフェデラーはステファン・ロベール(フランス)をわずか51分のうちに6-2 6-1で倒した。彼はこの試合の最初の15本のウィナーのうち14本をその手で叩き出した。
「満足だ。膝の問題は過去のこととなった。今や考えもしないし、話にも出ない。今日の試合は非常にうまくいったと思う」と試合後、フェデラーは話している。
対戦相手のロベールは36歳のベテランながら、近年に成績を向上させてきた遅咲きの選手でもある。フェデラーはロベールに、「キャリアの遅い段階でブレークを果たした選手に、僕は敬意を抱いている。彼は重要な舞台で強豪相手にプレーし始めた」と賛辞も手向けた。「キャリアを長く続けている選手たちにとって、これは大きなモティベーションになることだ。突然、年齢は単なる数字にすぎなくなる」。
ジョコビッチはここ3年の連覇を含め、インディアンウェルズで計5回優勝している。フェデラーはここで過去に4度優勝しており、最後の優勝は2012年だ。そしてナダルは2013年をはじめ、3度の優勝歴を持つ。2004年以降、この大会で優勝したことのあるこの3人以外の唯一の選手は、フェデラーのコーチング・スタッフの一角であるイバン・ルビチッチ(クロアチア)だけだった。
ジョコビッチは3回戦で、2009年全米チャンピオンで第31シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)と対戦する。デル ポトロが昨年のリオ五輪でのスリルあふれる試合でジョコビッチを破ったことはまだ記憶に新しい。ナダルは第26シードの同胞フェルナンド・ベルダスコ(スペイン)と、フェデラーは第24シードのスティーブ・ジョンソン(アメリカ)と対戦する。
そのほかに行われた試合では、2014年全米優勝者で第6シードのマリン・チリッチ(クロアチア)が地元の新鋭、19歳のテイラー・フリッツ(アメリカ)に4-6 7-5 6-4で敗れるという番狂わせが起きた。
フリッツはトップ10プレーヤーに対する初勝利に大喜び。「観客も、僕が挽回を果たした戦いぶりも、すべての経験が言葉では表現できないほど素晴らしいものだった」と話し、「今日の試合でカギとなったのは、僕のサービスリターンだったと思う。特に僕のリターンは通常よりもずっとよかった」と試合を振り返った。
第4シードの錦織圭(日清食品)はダニエル・エバンズ(イギリス)を6-3 6-4で、第12シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)はミカエル・ユーズニー(ロシア)を6-4 6-0で下した。第15シードのニック・キリオス(オーストラリア)はホレイショ・ゼバロス(アルゼンチン)を6-3 6-4で、第18シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)はファクンド・バグニス(アルゼンチン)を7-6(10) 6-3で倒している。(C)AP(テニスマガジン)