野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦し、延長11回タイブレークに突入する死闘の末に8-6で勝利した。日本の劇的勝利に大きく貢献したのが菊池涼介…

野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦し、延長11回タイブレークに突入する死闘の末に8-6で勝利した。日本の劇的勝利に大きく貢献したのが菊池涼介内野手(広島)だ。名手が7回の守備で見せた超人的な美技には、米メディアも驚きを隠せなかった。

■オランダ戦の劇的勝利に貢献、「最高の舞台で最高のプレーができた」

 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦し、延長11回タイブレークに突入する死闘の末に8-6で勝利した。日本の劇的勝利に大きく貢献したのが菊池涼介内野手(広島)だ。名手が7回の守備で見せた超人的な美技には、米メディアも驚きを隠せなかった。

 侍ジャパンの1点リードで迎えた7回だった。この回から登板した松井が1死からプロファーには四球を与えると、続くボガーツがフルカウントから痛烈なピッチャー返し。センターに抜けるかと思われたが、マウンドではずんだ打球をセカンド菊池が横っ飛びで捕球。そのまま二塁に入った坂本にグラブトスし、プロファーをアウトに仕留めた。

 メジャーでもナンバーワンの名手と言われる遊撃手シモンズも、オランダベンチで思わず拍手を送った超人的なファインプレー。抜けていればオランダがチャンスを広げ、この回に反撃をして試合展開が変わっていた可能性もあっただけに、ビッグプレーだった。

 試合後、菊池は「マウンドに跳ねてくれたから捕れたという感じなんですが、最高の舞台で最高のプレーができたので嬉しいです」と振り返った。「ゲッツーいければ取りたかったんですけど、一つ(アウトを)取れてよかったです」。打球を止めただけでも超ファインプレーだったが、さらに併殺を狙ったという名手。悔しさも滲ませつつ「本当にユニフォームを着て、こういう最高の舞台で、野球ができることにすごく感謝しています。プロ野球生活の中で、野球生活の中で一番しびれたそんなような試合でした」と勝利に満足感を漂わせた。

■MLB公式サイトもすぐに動画をアップ「キクチのファンタスティック・プレー」

 このプレーはMLB公式サイトも「キクチのファンタスティック・プレー」とのタイトルですぐに動画をアップ。日頃、メジャー内野手のプレーを見て目が肥えている実況も「センターへ…ダイビングストップ! キクチ! サカモトへ渡ってアウト! ワオ!」と大興奮で絶叫した。

 さらに、2006年の第1回WBCで米国代表監督を務めた解説のバック・マルティネス氏は「リョウスケ・キクチ、昨季141試合でわずか4失策。彼はグラブを持ったウィザード(魔法使い)だ。ちょうど投手の足の間を抜けた当たりで、二塁手には厳しい打球でしたが、サカモトへグラブトスを披露しました」と絶賛した。

 米国にもあっという間に知れ渡った菊池の好守。日本を代表する名手は、メジャーナンバーワンの遊撃手の前でスーパープレーを見せ、強烈な存在感を放った。