第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンドが開幕し、初戦はA組1位のイスラエルがB組2位のキューバに4-1で勝利。1次ラウンドから無傷の4連勝を飾った。初出場で旋風を巻き起こしているが、ジェリー・ウェインスタイン監督は…

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンドが開幕し、初戦はA組1位のイスラエルがB組2位のキューバに4-1で勝利。1次ラウンドから無傷の4連勝を飾った。初出場で旋風を巻き起こしているが、ジェリー・ウェインスタイン監督は2次R突破にも自信をのぞかせている。

■キューバ破り2次Rも白星発進、「逆転勝利は大きな自信になった」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンドが開幕し、初戦はA組1位のイスラエルがB組2位のキューバに4-1で勝利。1次ラウンドから無傷の4連勝を飾った。初出場で旋風を巻き起こしているが、ジェリー・ウェインスタイン監督は2次R突破にも自信をのぞかせている。

 イスラエルは2回、好投していたメジャー通算124勝(118敗)右腕ジェイソン・マーキーがデスパイネ(ソフトバンク)に先制ソロを被弾。この試合、リードを許したのは初めてだった。しかし、エース右腕はその後も快投を続ける。すると、打線が4回にラバンウエーのタイムリーで同点に追いつき、6回にボレンスタインのタイムリーなどで2点を勝ち越し。6回途中にマーキーが降板してからは救援陣が好投し、8回にスクイズで1点を追加して快勝した。

「キューバのような非常にレベルの高い国に勝てた。大きな勝利だった。しかも、今回のWBCでリードされたのは初めてだったので、逆転勝利は大きな自信になった」

 ウェインスタイン監督は試合後、笑顔で振り返った。1次Rから好調だった投手陣がしっかりと役割を果たし、8回にはスクイズで得点を奪うなど、攻守両面でレベルの高い野球を披露。「あれはサインプレー。最高の状況が揃っていたので」。指揮官はスクイズについても満足気に言及。決勝打のボレンスタインも「大きなホームランを打つ必要はない。それが野球。エラーでの出塁、犠打、犠飛、こういったものが野球に大きな影響を与える。それを理解しているのが僕たちの強みだ」と話した。

■指揮官はエース右腕について「準決勝で投げさせることを計算している」

 マーキーは「4連勝に私達自身は驚いているけど、支えてくれる家族、ファン、ユダヤ系の人たちに喜びにニュースを届けられたと思う」と笑う。すでに十分な“大旋風”となっているが、ゴールはまだまだ先にあると指揮官は見ているようだ。

 この試合ではマーキーが69球で降板。球数制限ルールで、50球以上を投げた場合、投手は中4日をあけなければならない。好調なブルペン陣に任せて49球以内で降板していれば、2次R最終戦の15日・日本戦で登板も可能だったが、この試合での勝利を優先した。

 ウェインスタイン監督は「(マーキーを)49球で降ろせば明後日(15日)も投げさせられたが、そういう決断はしなかった。準決勝に進んだ場合に彼を投げさせることを計算しているので」と言及。すでに決勝ラウンド進出を見据えていることを明かした。

 1次Rでは突破決定後の対戦で勝っているとはいえ、一流メジャーリーガーを内野にズラリと揃える13日の対戦相手・オランダは強敵。13日の“再戦”で敗れるようなことがあれば、日本戦に2次R突破がかかる可能性もある。ただ、オランダに勝利し、なおかつ日本にはマーキー抜きでも対抗できると考えているようだ。

 イスラエルがオランダに再び勝ち、5連勝で日本戦に臨んでくることになれば、まさに脅威。2次R最大の敵となりそうだ。