東京五輪男子7人制ラグビー11位12位決定戦が行われ、日本は韓国と対戦。31-19で勝利し、今大会最後の試合を締めくくった。・今すぐ読みたい→セブンズ代表候補・藤田慶和が抱く五輪への思い「セブンズを文化として根付かせたい」 ht…

 東京五輪男子7人制ラグビー11位12位決定戦が行われ、日本は韓国と対戦。31-19で勝利し、今大会最後の試合を締めくくった。

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セブンズ代表候補・藤田慶和が抱く五輪への思い「セブンズを文化として根付かせたい」 https://cocokara-next.com/athlete_celeb/yoshikazufujita-tokyo-olympics/


 

前回のリオ五輪では4位だった日本が今大会目指したのはメダル獲得。だが、予選リーグで全敗を喫し、決勝トーナメントには進めず、掲げていた目標には届かなかった。

それでも、最後まで全力で戦いをまっとうし、東京五輪という舞台を戦い抜いた。

新型コロナウイルスの影響で、1年延期となった今大会。開催が危ぶまれる中で、戦いの準備を進める形となった。

「オリンピックが開催されるかという不安はあった。でもそこを気にしても、自分がコントロール出来ないことは、考えても一緒だなと思った。開催されるということが前提で準備をすることが大切だと思ったので、それに向けて準備してきた」

こう語るのは、5年前のリオ五輪で悔しい思いをしている藤田慶和だ。

 

藤田はリオ五輪開幕直前に代表メンバーから外れ、バックアップメンバーに。自身のこれまでの人生における「最大の挫折」とも語ってきた。

その悔しさ故に、自分の感情を優先し、不貞腐れた態度をチームの前でとってしまったこともあった。それでも東京五輪出場に向けて、再び前を向き歩み始めた。

「自分のため」から「誰かのため」に

 

 

「もう悔しい思いは絶対にしない」。そう心に強く決め、東京五輪出場へ向け、リオ後、進んでいった藤田。

だが、この東京五輪が目前に迫る中、代表合宿中に何度も怪我を繰り返し、コンディション不良に悩まされた。

「3年かけてそこまで辿り着けなかったらどうしよう」。これまでの人生で経験したことのないくらい、「自分とのプレッシャー」と戦っていた。

そんな藤田の中で、五輪出場へのモチベーションとなり続けていたのは、周囲の存在だった。

「本当にたくさんの方が応援してくれているということは凄く肌で感じていましたし、そういった人たちのためにもオリンピックで頑張りたいなという思いが強かった。もちろん家族の支えもありますし、誰かのために頑張りたいです」

「誰かのために頑張りたい」。そう思うようになったのも、あの悔しい思いをしたリオ五輪を経てのことだったという。

「リオ五輪までは、『なんのためにラグビーをしているか?』と聞かれると、『自分のため』だと思っていた。でも、色々な人が支えてくれて今があると思っている。応援してくれている方や支えてくださる方のために頑張りたいです」

周囲の支え、そして自らが自らのプレッシャーに打ち勝ち、今回5年越しの悔しさを晴らすことができた。

今大会、目標としていたメダル獲得とはならなかった。それでも、苦難を乗り越えて掴んだ五輪代表、そして五輪という夢の舞台でプレーをした経験は、間違いなく藤田の自信となり、今後の競技人生にも活きてくるだろう。

15人制ラグビーのフィールドでもプレーをする藤田にとっては、この先2023年W杯、そして3年後には7人制としてパリ五輪もやってくる。

次なる目標へ向け、藤田はさらなる高みを目指し、再び走り続ける。

 

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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