アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー//本戦3月8~19日/賞金総額769万9423ドル/ハードコート)は、女子ダブルスで青山修子(近藤乳業)がヤン・ジャ…

 アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(WTAプレミア・マンダトリー//本戦3月8~19日/賞金総額769万9423ドル/ハードコート)は、女子ダブルスで青山修子(近藤乳業)がヤン・ジャオシュアン(中国)とのペアで1回戦を突破。相手はワイルドカード(主催者推薦)で出場とはいえ、グランドスラム準優勝3回のケーシー・デラクア/アシュリー・バーティ(ともにオーストラリア)という実績あるペアだったが、6-4 2-6 [10-4]で退けた。

 青山は日本勢唯一のダブルス出場。パートナーのヤンは22歳でまだ経験も浅いが、「何度か対戦もしていて、ストロークのいい選手という印象を持っていたので、私が前で動くかたちがイメージできた」と、今回は青山から声をかけたそうだ。先週のクアラルンプールで初めて組んで、これが2大会目となるフレッシュなコンビだ。

 その青山組が先週2回戦で敗れたクアラルンプールで優勝したのが、デラクア/バーティ組だった。2013年に全仏オープンを除く3つのグランドスラムで決勝に進出したほどの強豪だったが、実績が途絶えたのは、2014年の全米オープン後にバーティが当時18歳の若さで休養宣言し、1年以上ツアーを離れたからだ。バーンアウト(燃え尽き)症候群とも噂されたが、昨年初めに復帰し、デラクアとのコンビ復活後、初タイトルを先週のクアラルンプールで獲得。バーティはシングルスでも決勝で日比野菜緒(LuLuLun)を破り、2冠で勢いに乗っている。

 青山/ヤンが第1セットを奪ったが、第2セットを落とし、勝負は10ポイントのマッチタイブレークへ。序盤からリードに成功し、最大で7-2までリードを広げたが、「マッチタイブレークはけっこう開いたようでもすぐに縮まる。リードしていることはあまり意識しないように、もっと離すぞという気持ちでプレーしていました」と青山。2ポイントを返されたが、そこから3ポイントを連取し、10-4でものにした。

 2013年のウィンブルドンでベスト4入りした青山だが(パートナーはシャネル・スケッパーズ)、それ以降グランドスラムでは3回戦進出が一度あるだけで、1、2回戦負けが続いている。

 「誰が相手でも、自分から勝負にいかないと勝てないことを実感しています。今日は最初から積極的に動けて、相手にプレッシャーをかけることができたのがよかった」

 ヤンとのコンビ経験は浅いが、グランドスラムに次ぐ格の〈プレミア・マンダトリー〉に入るこの大会でどこまで進めるか。2回戦の相手は第7シードのバニア・キング(アメリカ)/ヤロスラーワ・シュウェドワ(カザフスタン)。彼女たちもまたグランドスラム・タイトル・ホルダーで、2010年のウィンブルドンと全米の2大会で連続優勝している強豪だ。 (テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)