真夏の名物重賞、GIIIアイビスサマーダッシュ(新潟・芝1000m)。JRA唯一の直線・芝1000mの重賞ゆえ、毎年コ…

 真夏の名物重賞、GIIIアイビスサマーダッシュ(新潟・芝1000m)。JRA唯一の直線・芝1000mの重賞ゆえ、毎年コース巧者が集まって混戦となりやすいが、過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気が7勝、2着2回。非常に安定した成績を残していて、夏の重賞には珍しく大荒れになることが少ないレースと言える。

 そうなると、穴党の出番はなさそうに見えるが、馬券圏内(3着以内)には7番人気以下の伏兵がしばしば突っ込んできており、3連単では好配当が頻繁に生まれている。しかも、今年は半数以上が格上挑戦。これまでと違って、波乱ムードが充満している。

 さらに、日刊スポーツの太田尚樹記者によれば、「今年に限れば、1番人気は絶対ではない」という。

「今年のアイビスSDは、例年以上の大混戦。『絶対王者』だったライオンボス(牡6歳)が前哨戦のオープン特別、韋駄天S(5月23日/新潟・芝1000m)でまさかの9着に敗れ、混戦状態にますます拍車がかかっています。

 モントライゼ(牡3歳)やオールアットワンス(牝3歳)といった人気を集めそうな3歳勢も直線競馬は未経験。加えて、3歳勢については2006年のサチノスイーティーを最後に勝っていない、というデータもあります。

 1番人気が8年連続で連対中ですが、今年はそこまで信頼度は高くなく、波乱が起こってもおかしくありません」



アイビスSDでの一発が見込まれるロードエース

 そこで、太田記者は穴候補としてロードエース(牡6歳)の名前を挙げた。

「前走の韋駄天Sは前崩れの展開のなか、好位から3着に踏みとどまりました。ゴール前は内へ持ち出して、外ラチ沿いを行った2頭には及びませんでしたが、初の直線競馬だったことを思えば、上々の内容だったと思います。

 今回初騎乗となる松山弘平騎手も追い切りにまたがって、『行きっぷりがよくて、これぐらい前進気鋭があるのはいい』と好感触を得ていました。外枠を引ければ楽しみだと思っていたので、開幕週の(6枠)11番枠なら、大きなマイナスにはならないでしょう」

 太田記者はもう1頭、昨年の3着馬ビリーバー(牝6歳)も穴馬候補に推奨する。

「昨年も9番人気ながら(6枠)12番枠から3着に追い込んで、3連単の好配当を演出。ゴール前の勢いは目を引くものがあり、あと少しで上位2頭を差し切れるぐらいの脚を披露しました。

 その後、直線競馬には2度出走。昨秋のオープン特別・ルミエールオータムダッシュは6着、2走前の韋駄天Sは7着に敗れていますが、それぞれ3枠6番、1枠2番と枠順に恵まれませんでした。しかし今回は、7枠13番。待望の外枠を引いて、昨年以上の走りも期待できると思います」

 4年に一度のスポーツの祭典が開幕。これから熱い戦いが繰り広げられるが、1年に一度だけ行なわれる千直重賞の争いも熾烈だ。ここで名前が挙がった2頭が、白熱のスピード決戦で波乱を起こしても不思議ではない。