サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Questionこのあと川崎はどうやって相手を崩したか? AFCチャンピオン…
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~
Question
このあと川崎はどうやって相手を崩したか?
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージをウズベキスタンで戦って帰国後、川崎フロンターレはアウェーで清水エスパルスと対戦。2-0で勝利した。
これで開幕からのリーグ無敗記録を「22」に更新し、驚異的な強さをキープしている。
清水戦では大島僚太が長期の怪我から復帰し、今季リーグでは初先発。生え抜きの宮城天も、J1初出場となった。
川崎はフル稼働の主力選手の安定したパフォーマンスに加え、三笘薫、旗手怜央ら主力の東京五輪組が抜けても、クオリティーの落ちない層の厚さで隙を見せることがない。
清水も直近の公式戦6試合で4勝2分と好調だったが、川崎は前半17分と早々に先制点を奪った。
そのゴールの場面だ。

登里がボールを受けた状況から、川崎はどのようにして相手を崩したか
左サイドに開いてボールを受けた宮城から、登里享平がバックパスをもらった。そこへパスを受けようと大島が顔を出した。
次の瞬間、川崎はどう崩しただろうか。
Answer
最前線のレアンドロ・ダミアンがスルーパスを受ける
スペースを巧みにつくり出して相手の陣形を崩した、川崎らしいシーンである。

登里のスルーパスに最前線のレアンドロ・ダミアンが抜け出して、ゴールをアシストした
サイドチェンジで左サイドの宮城にボールがわたり、清水の右サイドバック(SB)原輝綺がライン際に釣り出されると、清水のセンターバックとSBの間のスペースが大きく開いた。
危険を察知した清水のボランチ・宮本航汰がすぐにカバーに入ったが、大島がボールをもらうポジションを取ったため、宮本はマークにつかざるを得なかった。
これでハーフスペースの大きな空間は、宮城からバックパスをもらった登里に晒され、あとは誰が走り込むかという状況に。
宮城でも大島でも走り込めるという次の瞬間、動き出したのは最前線のレアンドロ・ダミアンだった。
少し戻るような動きから縦にスピードアップして、マークの井林章を振り切ると、そこへ登里からスルーパス。抜け出したダミアンは脇坂泰斗のゴールをアシストした。
登里の正面に立った清水の片山瑛一は、縦のパスコースを消していたが、左利きの登里は右足にボールを持ち替えてスルーパス。その判断と技術が、この崩しを成立させた。
ここまで崩せればダミアンは自身で決めることも容易だったが、最後は脇坂にゴールをプレゼント。王者・川崎らしい貫禄のゴールだった。