野球日本代表「侍ジャパン」は7日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦でキューバ(東京ド…
野球日本代表「侍ジャパン」は7日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦でキューバ(東京ドーム)と対戦し、11-6で勝利した。打線が14安打11得点と爆発する一方、投手陣は11安打6失点。先発の石川歩投手(ロッテ)は4回1失点と好投したが、救援陣がつかまり、「勝利の方程式」の確立へ課題を残した。
■キューバ戦は救援陣が5失点、クローザーに「第一候補」の秋吉ではなく牧田を起用
野球日本代表「侍ジャパン」は7日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦でキューバ(東京ドーム)と対戦し、11-6で勝利した。打線が14安打11得点と爆発する一方、投手陣は11安打6失点。先発の石川歩投手(ロッテ)は4回1失点と好投したが、救援陣がつかまり、「勝利の方程式」の確立へ課題を残した。
先発の石川がゲームを作り、5回から登板した則本は2イニング連続3者凡退と快投。打線は1点リードの5回に一挙5点を奪って6点差と楽勝ムードになりかけたが、救援陣はここからキューバ打線に何度もヒヤリとさせられた。
7回には3イニング目の則本が先頭デスパイネにソロ本塁打を浴びると、計5安打を浴びて3失点。3点差に迫られた。それでも、2死一塁で登板した岡田が代打デルガドを空振り三振に仕留めて流れを切ると、その裏に筒香の2ランが飛び出して5点差。再び日本ペースになったと思われた。
だが、違った。小久保監督は言う。「強化試合を見る限り、(救援陣は)みんな調子が上がっていた。ただ、(救援陣は)本番での初めての投球で、相手がイケイケになっているので、止めるのは難しかったと思う」。8回から登板した平野は2死二、三塁とされ、ここで守護神「第1候補」の秋吉がマウンドへ。しかし、グラシアルのセンターオーバーの2点二塁打を浴びてしまう。5点差の9回は前回大会でもクローザーを務めた牧田が登板し、2死満塁のピンチを招きながら無失点に抑えた。
■「勝利の方程式」確立へ「早めに(継投の)形を見つけられれば」
打線が爆発したことで、最終的には逃げ切った。だが、継投が後手、後手に回ってしまった印象は否めない。WBC前の強化試合で、現在の調子や滑るとされるWBC球への適応の具合などを見るはずだったが、本番になれば、緊張感などでまた状況は変わってくる。小久保監督はそのことに触れつつ、盤石の継投策をこれから戦いながら決めていくことになるとした。
開幕前には秋吉をクローザーの「第1候補」と明言していたが、この日は8回のピンチで投入。タイムリーを浴びた。そして、最後は牧田に任せるという形を取った。牧田のクローザー起用について指揮官は「そう決めていた」と振り返っている。また、権藤投手コーチは「誰がどのくらい通用するか試したい。最後は。それだけ決め手がない。これから戦っていく上で誰を抑えにするかも、これからの私の決断でもある」と言う。
小久保監督は今後へ向けて「早めに(継投の)形を見つけられればいいんですけど、その時その時で判断していくことになりますね」と話した。この日のように打線が元気ならいいが、少ない点差のリードを守らなければいけない試合になった時に、「勝利の方程式」が必ず必要になる。とにかく早く、最高の形を決めたいところだ。