夏のダート重賞、GIIIプロキオンS(小倉・ダート1700m)が7月11日に行なわれる。 過去、施行日程も何度か変更に…
夏のダート重賞、GIIIプロキオンS(小倉・ダート1700m)が7月11日に行なわれる。
過去、施行日程も何度か変更になりながらも、主に阪神、もしくは中京のダート1400mで行なわれてきた同レース。それが今年は京都競馬場の改修工事によって、小倉競馬場で、それもダート1700m戦で行なわれることになった。
小倉でダート重賞が行なわれるのは、1999年12月の東海ウインターS(小倉・ダート2400m)以来。加えて、これまでの傾向やデータなどがほぼ参考にならないとなれば、波乱ムードは高まるばかり。ということは、オイシイ配当が狙える一戦と言えるが、はたして......。
スポーツ報知の坂本達洋記者は今年のプロキオンSについて、こんな見解を示す。
「舞台となる小倉のダート1700mは平坦な小回りコースらしく、特に逃げ、先行馬が有利な傾向にあります。そうすると、現在2連勝中のサンライズホープ(牡4歳)をはじめ、逃げ、先行勢に食指が動くところですが、決め手と実績上位のウェスタールンド(せん9歳)が3コーナーすぎからまくり気味に動いていけば、すべての馬を捕らえる可能性も......。
つまり、ウェスタールンドの仕掛けどころひとつで、大きく流れは変わりそう。正直、展開は読みづらいです。そうした状況を鑑みれば、崩れることが少ない、器用さのある馬を狙ってみたいです」
そうして、坂本記者はワイドファラオ(牡5歳)を穴馬候補に推奨する。
「昨年5月の地方交流重賞、GIかしわ記念(船橋・ダート1600m)で勝って以来、白星からは遠ざかっていますが、その間、一線級相手に奮闘。そこで積んできた経験は伊達ではありません。
それに、前走の地方交流重賞、GIIさきたま杯(6月3日/浦和・ダート1400m)では3着と復調気配を見せており、この中間はブリンカー着用で気持ちが乗ってきている印象があります。持ち雨の先行力は健在で、立ち回りひとつで上位争いはもちろん、このメンバーなら勝ってもおかしくないと思います」
坂本記者はもう1頭、ダート重賞の常連に巻き返しを期待する。
「ナムラカメタロー(牡5歳)です。やや重、重と脚抜きのいい馬場となって、ハイペースの流れのなかで先行した直近2走は、失速もやむなしという厳しい競馬でした。でも、本来は先行して、しぶとく長く脚を使える馬です。
また、小回りの中山や福島、函館で実績があるように、初コースでも舞台適性は高いと見ていいでしょう。昨年2月の地方交流重賞、GIII佐賀記念(佐賀・ダート2000m)も勝っていますしね。
2週前、1週前の追い切りではびっしりと攻めているように、体調もよさそうです。出走馬唯一の関東馬ですが、大穴ならこの馬と見ています」
一方、デイリースポーツの大西修平記者は、トップウイナー(牡5歳)を推す。
「前走は芝の重賞、GII目黒記念(5月30日/東京・芝2500m)に参戦。積極的に逃げたものの、最下位の16着に終わってしまいました。
とはいえ、管理する鈴木孝志調教師が『最近、行きっぷりがよくなかったので、芝でスピード競馬を経験させた。いわゆる、ここへの布石』と話すとおり、予定どおりの臨戦過程。不安はまったくありません」
ダート戦ではここ最近、短い距離を中心に使われてきたが、1700mへと距離が延びるのはどうなのか。その点についても、大西記者は「心配はいらない」という。
「以前ほどの行きっぷりがなくなった今なら、逆に1700m戦は条件的にベストと言えそう。中間の攻め気配も申し分なく、鈴木調教師も『いい状態をキープしていて、動きもいい』と仕上がりには手応え十分です。
脚抜きのいいダートになれば、さらに持ち味は生きるでしょう。ハナにはこだわらないタイプで、好位でリズムよく運べれば、上位争いを演じても不思議ではありません」
大西記者ももう1頭、気になる馬がいるという。
「スマートダンディー(牡7歳)です。前走のリステッド競走・栗東S(5月16日/中京・ダート1400m)は中団から伸び切れずに6着。GIフェブラリーS(2月21日/東京・ダート1600m)からの休み明けだったことも影響したのではないでしょうか。
中間は短期放牧を挟んで、このレースを目標に丹念に調整されてきました。もともと攻め馬でも動くタイプで、この中間は前走以上に機敏な走りを披露。気配は間違いなく上向きです」

プロキオンSでの大駆けが期待されるスマートダンディー
今回、スマートダンディーは初のダート1700m。トップウイナーと同じく距離延長が懸念されるが、こちらも「不安はない」と大西記者は語る。
「マイルでの好走歴があり、7歳と年齢を重ねた今なら、距離延長もこなせるはずです。比較的前目で運びそうな馬が多いメンバー構成も、末脚を武器とするこの馬にとっては、プラスに働きそう。京都で結果を出しているように、直線が平坦な舞台も合っていると思います。
鞍上は何度も騎乗経験があり、同馬のことを知り尽くしている秋山真一郎騎手。初めての舞台でも、しっかりと持ち味を引き出してくれるでしょう。自慢の末脚が生きる展開になれば、重賞初制覇も見えてくるかもしれません」
まるで"新設重賞"かのように条件がガラッと変わった今年のプロキオンS。大荒れムードが漂うなか、ここに挙げた4頭に高配当の夢を託してみるのも悪くない。