大卒5年目、進化を遂げた竜のエース右腕・柳裕也が、選手間投票で投手部門最多の支持を集めて自身2度目のオールスター出場を決めた。

【写真提供:共同通信社】

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 宮城県都城市出身。小学時代に軟式全国優勝、中学時代には日本代表として全米選手権で優勝するなど実績を積み、「松坂(大輔)さんに憧れて」名門・横浜高に進学し、2年春夏と3年春と甲子園に3度出場。明治大では1年春から公式戦に登板し、4年間で通算23勝8敗(9完投5完封)、防御率1.84とリーグ史に残る活躍を披露。そして2016年のドラフト会議で2球団競合の末に、元竜エースの川上憲伸と同じ「明治のエース&主将」として中日に入団した。

 実力、実績ともに申し分なし。だが、プロの壁にぶつかった。即戦力として大きな期待を背負った1年目は1勝(4敗、防御率4.47)止まり。翌2018年も4月にプロ初完封勝利を飾ったが、結局は2勝(5敗、防御率5.23)のみ。変化は3年目。開幕から先発ローテに定着し、交流戦で12球団トップの3勝&防御率1.17をマークし、シーズン通算でも自身初の2ケタ11勝(7敗、防御率3.53)を挙げて規定投球回にも到達した。

 昨季は故障の影響で6勝(7敗、防御率3.60)に終わったが、迎えた今季はさらに進化。縦のスライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボールと多彩な変化球に磨きがかかり、ストレートとのコンビネーションの中で抜群の制球力を発揮。エリート街道を歩んできた中で培った勝負勘と投球術で試合を作り、1安打完封勝利を挙げた6月1日時点で5勝1敗、防御率1.41の好成績を残した。

 6月8日以降は1勝3敗と調子を落としたが、7月7日時点で奪三振数95、奪三振率9.23はリーグ断トツトップ。その完成度の高さを今回、実際に対戦した選手たちが実感とともに「投票」という形で支持された。

 選手間投票での選出に「どんな形でもオールスターに選ばれることはうれしいことですが、同じプロの選手に選んでいただいたというのは価値があるかなと思います」と柳。

 前回、監督推薦で初出場した2019年のオールスターを「引退されましたが阪神の藤川(球児)投手とキャッチボールをしたことが前回出場した時の思い出。いい経験ができた」と振り返るとともに、「自分の持ち味はコントロール、変化球だと思うので、そういったところを見せることができれば。晴れ舞台なので見ている方に楽しんでもらいたい。オールスターに出られるということを噛み締めながらプレーしたい」と意気込んだ。

 スター選手たちが集結する夢舞台で、どのようなピッチングを見せるのか。この経験がまた、柳自身の成長へとつながる。