第2シードとして「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/6月28日~7月11日/グラスコート)に出場したダニール・メドベ…
第2シードとして「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/6月28日~7月11日/グラスコート)に出場したダニール・メドベージェフ(ロシア)は、カルロス・アルカラス(スペイン)との2回戦での観客の反応に「驚いた」という。伊ニュースサイトUBI Tennisが報じた。【ドロー表】フェデラー、ジョコビッチら出場!ウィンブルドン2021【テニスライター 内田暁 現地コラム】ウィンブルドンの世紀を超える歴史と格式を振り返る
グランドスラムで2度の決勝進出経験があるメドベージェフは10代のアルカラスを6-4、6-1、6-2と圧倒し、100分足らずであっさりと勝利した。この試合でメドベージェフはファーストサーブが入った時に95%の確率でポイントを獲得し(40回中38回)、12本のアンフォーストエラーに対して20本のウィナーを放った。その勝利で、メドベージェフは前週の「ATP250 マヨルカ」での優勝から続いていた連勝記録を6に伸ばした。
こうしたパフォーマンスにもかかわらず、メドベージェフは試合中に観客からの反応が物足りなく感じたという。第1セットを獲得した後、No.1コートの観客席からは格下のアルカラスを応援している人々の不満の声が聞こえた。これを受け、世界ランキング2位のメドベージェフは左耳に手を当て「聞こえないよ」と彼らを煽る仕草をして見せた。
記者会見でメドベージェフはこう語った。「ファンと交流するのが好きなんだ。“ウィンブルドン”の会場にいるイギリスのファンたちは一番理性的な気がする。彼らはあまり片方に肩入れしない、もちろんラファ(ラファエル・ナダル、スペイン)やロジャー(ロジャー・フェデラー、スイス)、ノバク(ノバク・ジョコビッチ、セルビア)は別だけど。でも彼らはみんなを応援する。実はそのことにある意味驚いたんだ」
メドベージェフは、観客をからかったのは彼らを自分の側につけるための手段だったと言い、これはうまくいったと考えている。25歳のメドベージェフが大会中にファンとひと悶着起こすのはこれが初めてではない。2019年の「全米オープン」では一時ブーイングを浴びたが、決勝まで勝ち進む中で後に観客の心をつかむに至った。
「彼らに敵対していたわけでは全くない。僕の方でも彼らを少し興奮させようと思ってやったんだ。うまくいったと思うよ。中にはそれで実際に怒ったファンもいたと思う。“中には”というのは、多分10人くらいかな。その後は試合中ずっと彼らの声が聞こえたけど、それも楽しかったよ。彼ら以外の観客はみんな試合を楽しんでくれているように思った。それが一番大事なことだ」
「ウィンブルドン」で自身初のグランドスラムタイトルを手にする見込みについて、メドベージェフはこう語った。「世界ランキング10位以内の選手たちはみんな、できると感じていると思うよ。誰もが準決勝や決勝に進出しているからね。サーシャ(アレクサンダー・ズベレフ、ドイツ)は“全米オープン”で優勝にあと一歩まで迫った。僕は2度決勝に進んだ。自分たちは大会終盤まで勝ち上がることができると誰もがわかっている。でも、1試合ずつ着実に進まなければいけない。3回戦で負けたら決勝には出られないからね」
マリン・チリッチ(クロアチア)との3回戦にも勝利したメドベージェフだが、4回戦でフベルト・フルカチュ(ポーランド)との2日がかりのフルセット激闘に6-2、6-7(2)、6-3、3-6、3-6で逆転負けを喫し、グランドスラム初優勝も世界1位の座も当分はお預けとなった。
「最後の2セット、僕のプレーはひどかった。ここ最近で最悪だったんじゃないかな。今後も努力を続けるよ。今日の僕の“ベスト”は本当にレベルが低かったけど、それでもベストを尽くしたよ」と敗戦後に語ったメドベージェフ。その言葉通り、また今後の大会で素晴らしいプレーを見せてくれることだろう。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「全豪オープン」でのメドベージェフ
(Photo by Jason Heidrich/Icon Sportswire via Getty Images)