優勝旗の白河越えは、東北勢の甲子園出場校の悲願でもある。今春の第89回選抜高校野球(19日から甲子園球場)では春1度、夏2度の準優勝がある仙台育英(宮城)、盛岡大付(岩手)、21世紀枠の不来方(岩手)の3校が東北地区から出場する。

■19日開幕の選抜…決勝で3度惜敗の仙台育英ら3校が東北勢悲願の初V狙う

 優勝旗の白河越えは、東北勢の甲子園出場校の悲願でもある。今春の第89回選抜高校野球(19日から甲子園球場)では春1度、夏2度の準優勝がある仙台育英(宮城)、盛岡大付(岩手)、21世紀枠の不来方(岩手)の3校が東北地区から出場する。

 仙台育英は昨秋は明治神宮大会の1回戦で、優勝した履正社(大阪)に1-5で敗れたが、東北大会では強打と堅守で優勝した。夏は1989年と2015年、春は2001年で決勝で涙をのんでいる。優勝旗の白河越えを成し遂げるに一番近いチームと言っていい。最速143キロ左腕のエース・長谷川拓帆投手、主将でショートの西巻賢二内野手の2人を中心に、優勝を狙う。

 春夏を通じて、東北勢が決勝戦に進出したのは11度。そのうち3度が仙台育英だった。

〇2015年夏 東海大相模10-6仙台育英

 序盤に4点リードされたが、3回に4連打で3点を返し、東海大相模のエース・小笠原(現中日)にくらいついた。6回に同点に追いつくとスタンドのファンを味方につけた。一気に仙台育英の応援ムードになり、球場全体でタオルが回されるほどの熱気が渦巻いた。しかし、9回にエース・佐藤世(現オリックス)が力尽き、小笠原に本塁打されるなど、最後は4点差で敗れた。

■1点差で涙をのんだ2001年春、エース大越が熱投見せた1989年夏

〇2001年春 常総学院7-6仙台育英

 仙台育英は好投手の左腕エース・芳賀を擁して、決勝までたどりついた。対する常総学院の右腕・村上も大会屈指の右腕だった。打線には2年生で横川(元巨人)、大崎(現西武)らがいた強力打線。3回までに4点を奪われると、常総学院・木内監督のスクイズやつなぎの打撃など、そつのない攻撃で点差が開いていった。最後は9回に1点差までに迫ったが、惜戦した。

〇1989年夏 帝京2-0仙台育英

 死闘だった。両校一歩も譲らず、0-0のまま、延長戦へ。10回表に帝京は1死二、三塁のチャンスから3番・鹿野が決勝の2点タイムリー。その裏を巨人、近鉄でプレーしたエースの吉岡が抑え、10回完封。優勝投手となった。仙台育英のエース・大越も痛む右ヒジをかばいながら、投げ抜いた。10回2失点。敗れはしたが、大越も記憶に残る投手となった。

 仙台育英は今年の4度目の決勝進出、そして頂点を目指す。これまでの3度はすべて関東の学校に僅差の展開で敗れている。相手チームを苦しめるだけの接戦を最後まで演じ、記憶に残る戦いを繰り広げてきた。今年もどんなドラマが待っているのだろうか。