メキシコ・アカプルコで開催されている「アビエルト・メキシカーノ・テルセル」(ATP500/2月27日~3月4日/賞金総額149万1310ドル/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がマルティ…

 メキシコ・アカプルコで開催されている「アビエルト・メキシカーノ・テルセル」(ATP500/2月27日~3月4日/賞金総額149万1310ドル/ハードコート)の男子シングルス1回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がマルティン・クーリザン(スロバキア)を6-3 7-6(4)で下した。  この勝利はジョコビッチにとって、1月の全豪オープン2回戦でのショッキングな敗退後、初のものだった。  「初戦に勝つのは常に難しいものだが、特に第1セットでの自分のテニスには満足している。こんなふうにプレーし続けられるよう願うよ」とジョコビッチは言った。「全豪以来、大会でプレーしておらず、ややリズムを欠いていると感じていた。クーリザンはアグレッシブなプレーヤーであり、恐れを知らない。勝つには自分のベストを出す必要があった」。  29歳で世界2位のジョコビッチは、1月19日以来の大会に臨んでいるところだ。その日、彼はデニス・イストミン(ウズベキスタン)に予想外の敗戦を喫したのである。

 今大会に初出場のジョコビッチは、4度ブレークポイントを握られたものの、そのすべてをセーブして第1セットを取った。第2セットではより競り合い、約1時間半の戦いの末にクーリザンを倒すのに、タイブレークを潜り抜けなければならなかった。  ジョコビッチは2回戦でフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)と対戦する。デル ポトロは19歳のフランシス・ティアフォー(アメリカ)を6-4 3-6 7-6(1)で倒すのに、2時間31分を必要とした。  ジョコビッチとデル ポトロの対戦は、2016年リオ五輪1回戦以来のことで、そのときには故障でランキングを落としていたとはいえ、2009年全米チャンピオンのデル ポトロがジョコビッチを7-6(4) 7-6(2)で倒している。その後、デル ポトロは銀メダルを獲得した。  ここ7年で初めてドバイ(ATP500)に出場しなかったジョコビッチは、今大会の優勝候補の筆頭だ。そして2番目の優勝候補は、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)である。ナダルは1回戦でミーシャ・ズベレフ(ドイツ)を6-4 6-3で下した。  今大会で2度優勝しているナダルは、11戦全勝の戦績を誇っている。彼は2回戦でパオロ・ロレンツィ(イタリア)と対戦する。  より早い時間帯の試合では、第3シードのマリン・チリッチ(クロアチア)がワイルドカード(主催者推薦)で出場したアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)を6-3 4-6 6-0で倒し、2回戦へ駒を進めた。  28歳のチリッチは、今季4勝4敗という成績で、ちょっとした不振に苦しんでいる。彼は全豪オープンでは2回戦で敗れ、モンペリエ(ATP250)とロッテルダム(ATP500)では準々決勝進出に留まっていた。  今年不振に苦しんでいるもうひとりの選手は、バーナード・トミック(オーストラリア)だ。トミックはドナルド・ヤング(アメリカ)に対する1回戦の第1セット終了直後に棄権を決めた。第1セットは7-6(5)でヤングのものとなっていた。  世界20位として臨んだ昨年大会は準優勝したトミックだが、2017年は調子が急降下しており、出場した5大会のうち4大会で1回戦負けを喫している。  そのほか、アメリカ人同士の対決でエルネスト・エスコベドがステファン・コズロフを6-1 2-6 6-0で下し、同じくアメリカ人のスティーブ・ジョンソンが待つ2回戦へ進んだ。  勝ち上がったもうひとりのアメリカ人はサム・クエリーだ。彼はカイル・エドマンド(イギリス)を6-4 4-6 6-3で下した。  2016年大会で準決勝に進出しているクエリーは、2回戦で第5シードのダビド・ゴファン(ベルギー)と対戦する。  第6シードのニック・キリオス(オーストラリア)は苦しみながらもデュディ・セラ(イスラエル)を3-6 6-3 6-3で倒した。また、前年度覇者で第4シードのドミニク・ティーム(オーストリア)はジル・シモン(フランス)を7-6(7) 6-3で下した。

 第7シードのジャック・ソック(アメリカ)は予選勝者の西岡良仁(ミキハウス)に6-3 2-6 1-6で敗れ、この日唯一のシードダウンとなった。ソックは先週のデルレイビーチ(ATP250)で優勝し、キャリア3つ目のタイトルを獲得したばかりだった。(C)AP(テニスマガジン)