■6月27日/J1第20節 アビスパ福岡0 - 2浦和レッズ(埼玉スタジアム) 浦和がホームで完勝劇を見せた!  小泉…

■6月27日/J1第20節 アビスパ福岡0 - 2浦和レッズ(埼玉スタジアム)

 浦和がホームで完勝劇を見せた!
 小泉佳穂のJ1初ゴールも飛び出し、前後半に1点ずつを奪った浦和が守備でも完封。前節の柏戦に続く「2-0」での勝利を収めてみせた。得点シーン以外にもチャンスを立て続けに作ったチームは、今季開幕時の浦和から数段もレベルアップした姿を見せた。勝ち点を34に伸ばし、順位を5位にアップさせた。

 新司令塔・小泉のJ1初得点、淀みなく流れたビルドアップ、セットプレーでの得点など、福岡を相手にした一戦で、チームとしての進化を浦和レッズは見せた。

 この陣容に、日本代表DF酒井宏樹、デンマーク人DFアレクサンダー・ショルツ、そして元日本代表MF江坂任を獲得するというから、期待は高まるばかりだ。チームは活性化し、単純な戦力の上積みだけに収まらないチーム力のアップをも見込めるだろう。

 しかし、その大型補強の先陣を切ったキャスパー・ユンカーがこの試合では精彩を欠いた。プレスやポストプレーはこなしていたし、そのクオリティは他のFW陣と比べても圧倒的に上だ。しかし、得点を奪うということに関しては、迫力を欠いた。

 最も分かりやすいのは、78分のPKを外したシーンだろう。2点をリードしてプレッシャーがかからない状況で、得点機会をフイにしてしまったのだ。

■シュート練習で1本も蹴らず

 キャスパー・ユンカーはこれで2試合連続無得点となる。通常のFW陣であれば、別に珍しくもない数字だ。しかし、“神様、仏様、ユンカー様”のユンカーである。並みのストライカーと同列に語ってはいけないはずだ。

 福岡戦と柏戦を除いた今季のリーグ戦のユンカーの数字は、【6試合出場7得点。出場時間は471分】である。78.5分で1得点というペースであり、1試合1得点以上の決定力を持つ。

 そんな北欧のストライカーが、湘南戦の53分に決めた華麗なループゴールから現在まで155分もゴールから離れているのだ。しかも、PKまで外してしまう。何かが起きているとしか思えない。

 柏戦はベンチスタートということもあって、ユンカーの試合前アップはかなり簡単なものだった。スターティングメンバーがアップをしてロッカールームに戻ったあと、ベンチ入り選手がシュート練習に励む間、ユンカーは一度もシュート練習をしなかった。かといって、ボールタッチに淀みはない。むしろ、ワールドクラスのベルベットタッチを披露してくれる。

 初出場となったルヴァン杯・柏戦でゴールを決めて以降、ユンカーはチームの得点源として試合に出場を続けてきた。その疲労がここに来て出てきたのか、それとも、高まる気温と湿度の中でコンディションを落としているのか、あるいは、別の要素があるのか――。

■チャンスメーカーが歓喜をさらに生み出すか

 一方で、ユンカーが欲しいボールを周囲の選手が必ずしも供給できていないという状況もある。試合中、ユンカーに対して出されたボールに、「7番」は怒りを露わにすることがたびたびある。こうした場面は他の選手でも見られるが、ユンカーの怒りはそれよりも強めだ。浦和のプレースタイルに完全には慣れておらず、彼自身の特徴を周囲が必ずしもつかめているわけではない。さらには技術的な面もあるだろう。

 そういう意味では、MF江坂任が柏レイソルから移籍したことはプラスに働く。チャンスメーカーとして直接的にボールを供給できるこの元日本代表は、オルンガに多くのアシストをプレゼントし続けた。ユンカーに対しても、両足からパスを繰り出すはずだ。

 たかが155分、されど155分。次節は杜の都で黄金のユニフォームと対峙する浦和。ユンカーが次に歓喜の瞬間を生み出すまで、時間はどれほど必要なのだろうかーー。

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