ヤンキースの田中将大投手が2月28日(日本時間3月1日)、タイガースとのオープン戦で対外試合初先発を果たし、2回無安打無失点で2奪三振と圧巻のピッチングを披露。ラリー・ロスチャイルド投手コーチは、田中の仕上がりに太鼓判を押している。地元紙「…

ヤンキースの田中将大投手が2月28日(日本時間3月1日)、タイガースとのオープン戦で対外試合初先発を果たし、2回無安打無失点で2奪三振と圧巻のピッチングを披露。ラリー・ロスチャイルド投手コーチは、田中の仕上がりに太鼓判を押している。地元紙「ニューズデイ」電子版が報じたもの。試合はヤンキースが9-5で勝利。田中に勝敗はつかなかった。

■タイガース戦、圧巻投球も頭越え“大暴投”…本人は「気に入った。初球以外は」

 ヤンキースの田中将大投手が2月28日(日本時間3月1日)、タイガースとのオープン戦で対外試合初先発を果たし、2回無安打無失点で2奪三振と圧巻のピッチングを披露。ラリー・ロスチャイルド投手コーチは、田中の仕上がりに太鼓判を押している。地元紙「ニューズデイ」電子版が報じたもの。試合はヤンキースが9-5で勝利。田中に勝敗はつかなかった。

 田中は初回の先頭打者、イアン・キンズラーに三塁のエラーでいきなり出塁を許したが、続くオマー・インファンテを併殺に仕留めた。2イニングを無安打で2奪三振と順調な仕上がりを見せた。

 3年連続で開幕投手を務めることになる田中は、通訳を介して「全部気に入りました。初球以外は。(何が起きたのか)よくわからない」と語ったという。キンズラーに対する初球のストレートが、相手の頭上を越えるボールになったこと以外は自らのピッチングに合格点をつけたという。

 記事によると、試合前には宝刀スプリットへの不安もあり、「ブルペンでスプリットが本当に酷かったので、少し心配でした。でも、一旦マウンドに立つと、ボールの感触も良くなってきた。いい感じでボールが出てきたので、良かったと思う」と話したという。2三振以外の打球は全て内野ゴロで抑えたことも「相手が体勢を崩しているということですからね」と満足したようだ。

 田中は昨年のスプリングキャンプで右肘骨棘障害の手術を受けた影響でスロー調整となった。オープン戦デビューは3月6日のフィリーズ戦だったが、1年前のオープン戦の初マウンドよりも仕上がりは上々だという。

■速球&宝刀が1年前より球速上昇…コーチ「彼は平和な春を過ごしている」

 記事では、1年前のフィリーズ戦ではスタンドで視察したスカウトによると、速球の球速は時速87~91マイル(約140~約146キロ)でスプリットは85~86マイル(約136~約138キロ)を記録していたが、タイガース戦を視察したスカウトによると、速球は89から92(約143~148キロ)に、スプリットは86から87マイル(約138~140キロ)とそれぞれ上昇していたと紹介している。

 ロスチャイルド投手コーチは田中の球速上昇について「みんな細いことを大きく取り上げるけれど、田中は球速で勝負する男ではない。彼は戦況に応じて、何をすべきか理解しているピッチャーだ。そこが我々が期待するところだ」と語るに留まったというが、昨季以上の仕上がりであることは認めている。

「彼は必要なトレーニングができている。彼の状態に関する推測やどこが不調なのか、などを心配する必要がない。彼は平和な春を過ごしている。準備はできている」

 ロスチャイルド氏は記事の中でこう語っている。この試合でジョー・ジラルディ監督の代わりに指揮したベンチコーチのロブ・トムソン氏は田中について「先発投手のシーズン初戦では、フォームを維持できたか、ストライクを投げることができたか、変化球を織り交ぜたか、マウンドを譲る時に異常をきたしていなければ、それはいい一日ということ。それが今日の彼の仕事だね」と話していたという。

 今季終了時にヤンキースとの7年総額1億5500万ドルの契約を破棄できる権利を手にする田中。記事では「彼の先発ローテーションにおける重要性については誇張しすぎることはない」と、好発進した日本人右腕の今季のピッチングには高い期待を寄せられている。