陸上・日本選手権 東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が27日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子5000メートルで東京五輪代表に内定している田中希実(豊田自動織機TC)は、女子800メ…
陸上・日本選手権
東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が27日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子5000メートルで東京五輪代表に内定している田中希実(豊田自動織機TC)は、女子800メートル決勝で2分4秒47の3位。その後に行われた5000メートル決勝にも出場し、15分18秒25で3位に入った。
異例のレース間で2種目に臨んだ。田中はまず、午後4時15分開始の800メートル決勝に出場。優勝した卜部蘭(積水化学)に及ばなかったが3位に入った。続けて4時50分開始の5000メートルにも参戦。3000メートルを通過した後から廣中璃梨佳(日本郵政グループ)らに引き離されるも、粘って3位に入った。
2種目のスタート間はわずか35分。800メートルを走り終えた後、5000メートルの出場を判断する予定としていたが、結局両方に出た。「800の後の足は、(25日に優勝した)1500の足より、なぜか動いた。無理して動かした800じゃなかったのが、まだいけるという気持ちに繋がったのかな」と話した。
それぞれの結果については「800メートルの3位は悔しかったが、5000は最後粘っての3位だったので嬉しい」。800メートルでは残り150メートルから仕掛けたものの、スピードある他の選手には付いて行けなかったと振り返り「その中でベストを出せたが、順位は悔しかった」と話した。
一方、5000メートルでは「走りながら修正しようと思ったが、思いのほか先頭集団に付いて行けた。気持ちを乗せながら走ることができた」と予想以上に状態が良かったと明かした。既に代表権を得ている種目だったこともあり「勝負しないでいいという部分で、楽しんで今までにないくらいフレッシュな気持ちで走れた」と満足そうに頷いた。
今回の日本選手権では3日間で4レース、計8100メートルを走った。「五輪も今回と違った過密スケジュールになる。今日1日の短いスパンで走れたのが、五輪に活きてくるんじゃないかと思う」とこの経験を前向きにとらえている。「今日みたいなスケジュールの日は二度とないかもしれない。ずっと思い出にもなりますし、経験にもなるような日かなと思う」。ハードな日本選手権最終日を終え、表情は明るかった。(THE ANSWER編集部)