あと少しで試合に勝てるという時、肘がコンクリートのように固まり、足が鉛の…

あと少しで試合に勝てるという時、肘がコンクリートのように固まり、足が鉛のように重く感じることはないだろうか。試合の終盤でもいつもの自分のプレーをしたい、そんな時にお勧めの10のステップを米テニスメディア Tennis.comが紹介している。【動画】必見!デミノーの華麗な足さばき!肝心な時にビビらない!勝負強いプレーヤーになるための10ステップ~前編~

6. 成功体験を思い出す

「アスリートが自分の失敗する姿を思い浮かべる時、実際に失敗してしまう可能性が高くなる」と認知科学者のSian Bielock氏は著書のChokeで書いている。逆に、勝つことを考えるアスリートは勝ちやすくなるそうだ。自分に語りかける時はポジティブにすること、そして過去の成功体験を思い出し現実的にすることが重要だ。「ポジティブ・シンキングだけではうまく行かない」とJonathan Fader博士はPsychology Todayに書いている。「ポジティブな真実こそ自分の助けになる。自分に言葉をかけるなら“私ならできる!”より、“この状況で成功したことがある”の方がずっと効果的だ」

7. 自分の殻にこもる

最近で有名な正念場での成功例といえばノバク・ジョコビッチ(セルビア)が2019年の「ウィンブルドン」決勝でロジャー・フェデラー(スイス)に勝利した時だろう。フェデラーの方が優勢に試合を進めていたにも関わらず、ジョコビッチは3つのタイブレークでまったくエラーをせず、最終的に勝利を手にした。これらのポイントでジョコビッチは保守的にプレーしたり攻撃的にプレーするのではなく、その間のうまいバランスを見つけ、ボールを早めにかつ強く打ち、ライン際を攻めたり奇をてらうような危険なことはしなかった。もちろんジョコビッチのレベルでプレーするのは普通の人には無理なことだが、“ロックダウンモード”に入る練習はできるだろう。エースやウィナーを狙って早くポイントを終わらせようとするよりも、相手が防御態勢に入るようなショットを打つことに集中しよう。

8. 考え続ける

アスリートとして窮地に陥った時、最後にするべきことは目の前の作業のことを考えることだろう。だが雑念を払おうとすると、空いたスペースにネガティブな思考が入ってくることがある。戦略的に考え続けることによって、思考を満たすようにしよう。「頭の中で先へ先へと急いで考えてしまうことがある。今、ここに引き戻してあげる必要があるのよ」とオースティンは言う。「次のポイントで何をすべきか考えるといいわ。どこへサーブするのか、ボールを深く打ち込むこと、そしてどこに相手を動かしたいか考えるの」

9. ルーティンを入念に行う

サービング・フォー・ザ・マッチになったら、これまでちゃんとプレーできていたということだ。今更なにか新しいことをする必要はない。Loehr博士は、ネガティブになる暇を自分に与えない方法として”16秒回復法”を勧めている。ポイントの前に、次のように行動してみよう。(1)しっかりと歩いてポジティブな態度を見せつける。(2)ストリングを見て目を休め、リラックスする。(3)ネットの向こう側を自信を持って注視し、次のショットの行く先を決め次のポイントの準備をする。(4)サーブのルーティンを行う。

10. 成功を堪能する

テニス選手が勝利を収めた時、相手を倒したことを喜ぶだろう。だが、この競技ではもう1つ報酬がある。自分の不安や緊張、疑いを乗り越えたという達成感だ。私たちは自分が平静を失ったことばかり思い出してしまう。これは、Guhde博士曰く、「ポジティブな経験よりネガティブな経験の方が強く脳に刻まれる」からだそうだ。もし接戦を制することができたなら、その経験をじっくり味わって未来に活かしていこう。今やあなたはただの勝者ではない。勝負強い、クラッチプレーヤーなのだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「ウィンブルドン」でのジョコビッチ

(Photo by Matthias Hangst/Getty Images)