アメリカ・フロリダ州デルレイビーチで開催された「デルレイビーチ・オープン」(ATP250/2月20~26日/賞金総額53万4625ドル/ハードコート)の決勝を前に、前日の準決勝で右脚のハムストリング(腿裏)を痛めた第1シードのミロシュ・…

 アメリカ・フロリダ州デルレイビーチで開催された「デルレイビーチ・オープン」(ATP250/2月20~26日/賞金総額53万4625ドル/ハードコート)の決勝を前に、前日の準決勝で右脚のハムストリング(腿裏)を痛めた第1シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)が棄権を決めたため、第3シードのジャック・ソック(アメリカ)が戦わずしてタイトルを手にすることになった。  土曜日の夜に行われた準決勝で、ラオニッチは第7シードのフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に6-3 7-6(3)で勝ったが、試合中にドロップショットを追って走った際、鋭い痛みを覚えたという。結局、右腿のハムストリングに軽い肉離れを起こしていた。  ラオニッチはその夜、ただベッドに入って休み、朝には問題が消えていることを願いつつ、その違和感を無視しようと努めたという。しかし、試合当日の朝、2時間の治療を受けたあとに、世界4位で26歳のラオニッチは、ソックがウォーミングアップをしている練習コートに足を引きずりながら入っていき、プレーすることができない旨を告げたのだった。  ソックは、こうして今年2つ目、キャリア3つ目のタイトルを獲得。週明けの最新ランキングでは18位に上昇することになった。

 24歳のソックは先月、ニュージーランド・オークランドで優勝を遂げ、また、アメリカがデビスカップ・ワールドグループで準々決勝に進出する手助けもした。  ソックの今季の成績は11勝1敗で、彼の唯一の黒星は全豪オープン3回戦でのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)に対する敗戦だ。

 全豪オープンで優勝したロジャー・フェデラー(スイス)のみが、今年これまでのところで、ソックよりもよい勝率を誇っている。  「あらゆる意味で、これはがっかりさせられることだ」と、決勝を棄権したラオニッチは言った。彼は全豪オープンの準々決勝を目指す過程でも、内転筋の故障に苦しめられ、その後、デビスカップ・ワールドグループ1回戦「カナダ対イギリス」戦の出場を取り消している。(C)AP(テニスマガジン)