ブラジル・リオデジャネイロで開催されている「リオ・オープン」(ATP500/2月20~26日/賞金総額146万1560ドル/クレーコート)のシングルス準決勝で、第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第5シードのアルベルト・ラモ…

 ブラジル・リオデジャネイロで開催されている「リオ・オープン」(ATP500/2月20~26日/賞金総額146万1560ドル/クレーコート)のシングルス準決勝で、第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第5シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-1 6-4で下して決勝に進出した。

 23歳で世界ランク8位のティームは、決勝で第4シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)と対戦する。カレーニョ ブスタはより遅い時間帯に行われたもうひとつの準決勝で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した18歳のキャスパー・ルード(ノルウェー)を2-6 7-5 6-0で破って勝ち上がった。

 もしルードが決勝に進出していれば、彼は9年前の錦織圭(日清食品)に次いで若いシングルスでのツアー決勝進出者になるはずだった。錦織は2008年のデルレイビーチで決勝に進出し、そこで優勝を遂げていた。

 ルードはカレーニョ ブスタに対して第2セットで5-4とリードし、マッチポイントさえつかんだ。しかし、彼がそれをものにし損ねたとき、すべてはその手からすべり落ちてしまった。

 「最後のセットではあまりいいプレーができなかった」とルード。「言うまでもなく、僕にも勝つチャンスはあった。勝利まであと1ポイントだった。第2セットの終わりから第3セットにかけてこの(悪い)リズムに陥り、抜け出すことができなかった」。

 ルードの父クリスチャンもトップ50のプロテニスプレーヤーだった。

 ティームはすでに7つのツアー・タイトルを獲得しており、そううち5つは自身が得意のサーフェスと認めるクレーコートでのものだ。

 「今、僕は自分のテニスについて、ふたたびすごくいい感触を覚えている」とティーム。「クレーの上ではほとんど常にいい感じなんだけど、これ以前に自信を得られるような成績を挙げられていなかったから、今週がすごく重要なものになることはわかっていた」。  ベスト4で敗れはしたが快進撃を見せたルードのことを、ティームは「素晴らしい才能を持つ選手」と呼んだ。

 「ここリオで初めて彼のプレーを観たけど、かなり感銘を受けたよ」とティームは言った。「それに、これはノルウェーにとって素晴らしいことだ。ノルウェーはもう長いこと、活躍する選手がいなかったからね」。

 この日の試合でティームはラモス ビノラスのサービスを3ゲーム連続で破って第1セットを取り、それから第2セットの出だしにもう一度ブレークを果たした。

 ティームは1回戦で第1シードの錦織がトーマス・ベルッチ(ブラジル)に敗れたため、すぐに優勝候補となった。彼はここリオでの4試合で、まだ1セットも落としていない。

 一方、カレーニョ ブスタはキャリア3度目のシングルス・タイトルを目指している。彼はこの日のシングルスの試合のあと、パブロ・クエバス(ウルグアイ)とペアを組んだダブルスで決勝を戦い、フアン セバスチャン・カバル/ロベルト・ファラ(ともにコロンビア)を6-4 5-7 [10-8]で破り、キャリア3度目のダブルス・タイトルを獲得した。

 「このような大会のシングルスで決勝に進出するのは本当に難しい。ダブルスで決勝に進出するのはもっと難しいかもしれない。ここまで僕にとって、素晴らしい週になっている」とカレーニョ・ブスタは言った。 (C)AP(テニスマガジン)