WBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチ ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチが19日(日本時間20日)、米ラスベガスのヴァージンホテルで行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)が挑戦者のIBF1位マイケル・ダ…

WBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチ

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチが19日(日本時間20日)、米ラスベガスのヴァージンホテルで行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)が挑戦者のIBF1位マイケル・ダスマリナス(フィリピン)に3回2分45秒TKO勝ちした。WBAは5度目(正規王座を含む)、IBFは3度目の防衛に成功。日本人初の4団体統一に向けて、聖地ラスベガスで2連勝を飾った。ともに28歳の両者の戦績は、井上が21勝(18KO)、ダスマリナス30勝(20KO)3敗1分け。

 井上の圧勝劇だった。2回2分頃にロープ際にダスマリナスを追い詰めると、左ボディーで早々にダウンを先取。再開後も猛攻を仕掛け、左ボディーを何発も入れてダメージを蓄積させた。3回に仕留めにかかったモンスター。残り40秒頃に再び左ボディーが炸裂させると、ダスマリナスはその場で転げまわって悶絶した。再開直後にも左ボディーを浴びせて試合終了。破壊力を見せつけた。

 試合直後のインタビューで「今日は初のラスベガスでの試合となるダスマリナスを迎えていい勝利ができたと思います」とコメント。中継インタビューでは「このくらいの試合をしないとのちのドネアとかも見に来ているので、アピールできないかなと」と振り返った。

 WBC王者ノニト・ドネア、WBO王者ジョンリエル・カシメロ(ともにフィリピン)が視察に訪れた中で強さを見せつけた。両者と戦いたいか聞かれ、井上は「もちろんです」と即答。テレビインタビューでは、後ろにドネアが見切れていることを振られ、「いますね(笑)。右隣にはカシメロもいるんで」とコメント。今回の試合の位置づけについてこう語った。

「今回はダスマリナス云々ではなくラスベガスでの期待感と、ドネアとカシメロが見に来ているという試合でどう出し切れるか。それが課題でした。ダスマリナス戦は自分の中の位置づけは4団体統一戦に向けた試合という位置づけ。勝った嬉しさはありますけど、こんなところでは喜んでいるステージではない。このあとドネア、カシメロと戦うことに向けてより精進したい」

 WBA正規王座にはギジェルモ・リゴンドー(キューバ)が君臨。カシメロはリゴンドーと8月14日に対戦予定だったが、同日にドネアとの統一戦になると、この日複数の海外メディアで報じられた。勝者がリゴンドー戦に臨む見通しという。4団体統一を狙う井上にとって、大きな影響を与える試合となる。(THE ANSWER編集部)