■6月19日/J1第18節 横浜FC 0 - 1 FC東京(ニッパツ) FC東京がリーグ戦で3戦ぶりの勝利を敵地で掴んだ…
■6月19日/J1第18節 横浜FC 0 - 1 FC東京(ニッパツ)
FC東京がリーグ戦で3戦ぶりの勝利を敵地で掴んだ。
JリーグYBCルヴァンカップでは湘南ベルマーレを2戦合計4―2で下してプライムステージ進出を勝ち取ったものの、6月9日の天皇杯で順天堂大学にまさかの敗北を喫してしまった青赤軍団。リーグ戦では12位と2ケタ順位に沈んでおり、ここ2試合は白星がなかっただけに、勝利のみを追求した試合だった。これで勝ち点を25に伸ばし、暫定ながら11位に順位を上げた。
雨が止んだかと思えば激しい雨に見舞われるなど、天候が安定しないニッパツ上空の天候は、さながらFC東京のチーム状況を表すかのようだった。大学生に敗れて天皇杯を終えただけに、敵地に駆けつけたサポーターの前で欲するのは勝利のみ。長谷川健太監督は、この試合でブラジリアントリオを先発させた。
ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトンの強力ブラジル人アタッカーが同時にスターティングメンバーに並んだのは、これが今季初めて。ルヴァンカップのプレーオフステージ第2戦で、3人が4得点を奪って“逆転勝利”を掴んだだけに、「そのままの勢いで起用しました」(長谷川監督)。
そしてこの起用が当たった。30分、横浜FCのFWクレーベのシュートを守備陣がブロックすると、そのボールを回収したアダイウトンが左にいたレアンドロに素早くパス。青赤軍団の高速カウンターを発動させた。
■レアンドロが中央で存在感
ボールを受け取ったレアンドロは相手の守備をうまくいなしながら、中に入る体勢から縦にスルーパスを出す。そこに走り出したのは、ディエゴ・オリヴェイラ。背番号9はペナルティエリア内でパスを受けると、体をしなやかにきしらせながら中にクロス。そこに走り込んだのがアダイウトンで、この快速ドリブラーは飛び出したGK六反勇治との近い間合いも気にすることなく、その股を抜いてゴールネットを揺らした。
ブラジリアントリオだけで高速カウンターを発動し、そのままゴールに結びつけてしまった。
FC東京は4-3-3を基本システムにし、3トップに強力アタッカーをそろえて縦に早いサッカーを展開する。しかしこの試合では、4-2-3-1に近い形で、レアンドロを中央に据えた。そのレアンドロがボールをキープし、前進させてと司令塔として機能。アダイウトンのスピードやディエゴ・オリヴェイラの強さを見事に生かした。
このブラジル人トリオは個のスキルが圧倒的に高いうえにフィジカルも強く、ピッチに立てば確実に仕事をするが、問題もある。
FC東京は、前線の選手が組織的に手数をかけて攻撃を仕掛けるチームではないため、このブラジリアントリオが何人いるかによって、前線の迫力が変わってしまうのだ。当然、決めるところで決めることができれば守備陣も焦れずに対応できるが、そうでなければ、守備陣も踏ん張りが利かなくなる。強力だからこその弊害が生まれるのだ。
■レアンドロはディエゴ・オリヴェイラの3分の1以下
ディエゴ・オリヴェイラは、ここまで7得点でチーム得点王に君臨し、アダイウトンが4得点でそれに続く。オリヴェイラの今季の出場時間は1417分で、アダイウトンは1050分。それに比べるとレアンドロは負傷もあってここまで出場時間が404分しかない。
これは、オリヴェイラの3分の1にも満たない数字だ。そして、ここまでのリーグ戦で、背番号20がいなかったことによって、中盤で変化をつけることがうまくいかず、ディエゴ・オリヴェイラやアダイウトンのストロングポイントを生かせなかった場面も散見された。それもあって、今季の青赤は2ケタ順位に沈んでいる。
ブラジリアントリオがそろったことは、間違いなくチームにプラスになる。一方で、他になかなか適任者が見つからないポジションもある。
この試合でも、長谷川監督の葛藤が見られた。