3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて宮崎で強化合宿を行う野球日本代表「侍ジャパン」。全体練習2日目だった24日、小久保裕紀監督は25日に行われるソフトバンクとの練習試合の先発オーダーを発表した。注目の4番は筒香嘉…

3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて宮崎で強化合宿を行う野球日本代表「侍ジャパン」。全体練習2日目だった24日、小久保裕紀監督は25日に行われるソフトバンクとの練習試合の先発オーダーを発表した。注目の4番は筒香嘉智外野手(DeNA)を抜擢。筒香を援護射撃する5番には中田翔内野手(日本ハム)が並ぶ打順で、1番打者を任されたのが山田哲人内野手(ヤクルト)だ。

■1番打者に2年連続トリプル3の山田起用、対戦チームにプレッシャー与える

 3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて宮崎で強化合宿を行う野球日本代表「侍ジャパン」。全体練習2日目だった24日、小久保裕紀監督は25日に行われるソフトバンクとの練習試合の先発オーダーを発表した。注目の4番は筒香嘉智外野手(DeNA)を抜擢。筒香を援護射撃する5番には中田翔内野手(日本ハム)が並ぶ打順で、1番打者を任されたのが山田哲人内野手(ヤクルト)だ。

 ソフトバンクとの練習試合には「1番・DH」で出場予定。WBC本番では正二塁手を任される公算が高く、同時に「1番」も不動の定位置となりそうだ。稲葉篤紀打撃コーチは、NPB史上初の2年連続トリプル3を達成した山田が、対戦チームにもたらす威圧感に期待する。

「トリプル3ということで、ホームランもあるし、出塁率もいいですし、塁に出れば盗塁もありますし。当然(対戦相手に)情報はいっている。1番打者から、いきなりトリプル3の打者が出ることは、やっぱり向こうも気を遣うし、慎重にいくと思うので、それだけでも十分に1番の役割はできていると思います」

 1番打者だからと気負うことなく「山田選手らしい自分のバッティングをしてもらえれば」と声を掛けられた山田は、25日の練習試合で「個人的にはまだそこまで試合勘が戻っていないので、1球1球集中することで戻したい」と話した。同時に、状態を上げるためのヒントを、稲葉コーチから受けたことも明かしている。

「(構えた時に)遊びが少ない、と言われました。いい時は遊びがあるけれど、実際に少なかった。気付いてもらってよかったです」

■稲葉コーチが山田にアドバイス「ちょっと遊びを作った方がいい」

 ここで言う「遊びが少ない」とは、バットを構えた時に手首や身体が力んでしまうことを指す。「ちょっと迷っているところがあるな」と感じたという稲葉コーチは、山田に伝えたヒントを、こう解説した。

「調子が悪い時って、どうしてもフォームを気にしすぎて固まってしまったり、どうしても手が動かなくなってしまうので、遊びがなくなってしまう。そこはちょっと(力みを取って)遊びを作った方が、バットのヘッドが動いて(バットを)柔らかく出せるんじゃないかなって話をさせてもらいました」

 フリー打撃中にアドバイスを実戦した山田は、すぐに効果を実感。WBC本番に向けて状態を上げるきっかけを掴んだようだ。まずは25日、練習試合1戦目のソフトバンク戦で、どこまで試合勘を取り戻せるか。3月7日キューバ戦に照準を合わせ、調整に臨む。