■守田の台頭は上半期最大の収穫「選手層の底上げ」――。 5連戦の収穫としてあったCBの選択肢の増加とオナイウ阿道のハッ…
■守田の台頭は上半期最大の収穫
「選手層の底上げ」――。
5連戦の収穫としてあったCBの選択肢の増加とオナイウ阿道のハットトリック。彼の活躍が攻撃陣に大きな刺激を与えたが、ボランチでは3月の2試合で存在感を示した守田英正が、遠藤航の離脱後は中心となった。1月のサンタ・クララ移籍で攻守にダイナミックさを増した彼は、21年上半期最大の収穫と言っていい。
守田とともにボランチで起用された橋本拳人と川辺駿は、チーム全体の練度が上がったキルギス戦で足跡を残した。U―24日本代表の田中碧も、東京五輪後はライバルとして加わってくる。ボランチの選択肢が増えたのは、前向きにとらえられていい。
バックアップ層の充実度という意味で、不安が残るのは左サイドバックだ。キルギス戦では先発した小川諒也がアシストを記録し、佐々木翔は途中出場で代表初得点をマークした。しかし、タジキスタン戦のパフォーマンスを含めて、どちらの選手も長友佑都を脅かしたとは言えない。酒井宏樹が先行して室屋成と山根視来が追いかける右サイドバックに比べると、充実度に開きがある。東京五輪後はU-24日本代表も取り込み、序列の再編を進めていく必要がありそうだ。
■「別次元の戦い」への準備を進めた2次予選
チーム全体を俯瞰すると、先発の11人によるコンビネーションは成熟している。2列目のファーストチョイスとなった伊東純也、鎌田大地、南野拓実の3人に大迫で構成するユニットは、4人でも攻撃をやり切れる。最終ラインに遠藤と守田を加えた守備のブロックも計算できる。
ロシアW杯後に就任した森保監督にとって、22年のカタールW杯へ向けた世代交代は大きなテーマだった。9月開幕予定のW杯アジア最終予選を前に、チーム全体が高い基準のなかで競争を繰り広げ、全体のレベルを押し上げている。2次予選と最終予選は「まったく別次元の戦い」(森保監督)だが、ここまでは与えられた環境下でできることをやってきた、と言っていいだろう。