18日に来る東京オリンピックへ向けてのメンバー発表が行われるなでしこジャパン。日本サッカー協会(JFA)の発表に先立ち、…

18日に来る東京オリンピックへ向けてのメンバー発表が行われるなでしこジャパン。日本サッカー協会(JFA)の発表に先立ち、超ワールドサッカーが独自にメンバーを予想してみた。

2011年のドイツ女子ワールドカップ(W杯)優勝からちょうど10年。この10年間では、2012年のロンドン・オリンピックで銀メダル、2015年のカナダ女子W杯で2位と一定の結果を残したが、2016年のリオ・デ・ジャネイロ・オリンピックは予選で敗れまさかの不出場と悔しい思いをした。

佐々木則夫監督から引き継いだ高倉麻子監督は、自国開催となる東京オリンピックでの金メダル獲得に向けてチームを改革。2019年のフランス女子W杯ではベスト16で終わった中、その後も東京オリンピックに向けて合宿や親善試合を重ね、18名を選ぶこととなった。

◆東京五輪メンバー予想

GK

池田咲紀子(28/三菱重工浦和レッズレディース)

山下杏也加(25/INAC神戸レオネッサ)

GKは2名。おそらくこの2人が選ばれるだろう。

GKは山下、池田の2人が固い。高倉体制の発足から一貫して招集され続けており、異論はないだろう。

山下はフィード、シュートストップともに優れており、9月に開幕するWEリーグのプレシーズンマッチでも4試合無失点(1試合は77分に交代)。特に、一対一や決定機など、やられたと思うような場面でチームを救うセーブを見せていた。

池田もビルドアップには自信を持つGKだ。自身も課題と認める通り、シュートストップの面では山下が上回るかもしれないが、つなぎの点では引けを取らない。

18枠では第3GKを置かないであろうことを考えると、平尾知佳(24/アルビレックス新潟レディース)、松本真未子(23/マイナビ仙台レディース)、先日の負傷度合によってスタンボー華(22/大宮アルディージャVENTUS)がバックアップを務めると思われる。

◆DF:実績かユーティリティ性か

鮫島彩(33/大宮アルディージャVENTUS)

熊谷紗希(30/バイエルン/ドイツ)

清水梨紗(25/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

南萌華(22/三菱重工浦和レッズレディース)

宝田沙織(21/ワシントン・スピリット/アメリカ)

6月の2試合でいずれも先発起用された清水、熊谷は当確と考えられる。CBの相方は南、宝田が務めると予想。いずれも高さ、フィード能力ともに兼ね備えており、ローテーションやサスペンションの可能性を踏まえると、2人とも選出されると予想する。

土光真代(25/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)は復帰して間もなく、三宅史織(25/INAC神戸レオネッサ)も定期的に招集されていたが、定位置を確保しているとは言い難い。

高倉麻子監督の「(6月の)23名の中から18名を選ぶとは言い切れません」とのコメントを信じ、6月の活動には招集されなかった鮫島も選ばれると予想する。WEリーグ勢ではサンフレッチェ広島レジーナの木﨑あおい(23)や代表歴のある万屋美穂(24/マイナビ仙台レディース)も好調だが、連係面での不安が残る。

守備力だけを考えれば宮川麻都(23/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、ユーティリティ性では高橋はな(21/三菱重工浦和レッズレディース)もありそうだが、決め手を欠いている印象だ。

◆MF:日本の核となる部分。最も候補は多いが…

MF

中島依美(30/INAC神戸レオネッサ)

長谷川唯(24/ミラン/イタリア)

杉田妃和(24/INAC神戸レオネッサ)

三浦成美(23/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

林穂之香(23/AIKフットボール/スウェーデン)

北村菜々美(21/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

木下桃香(18/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

高倉体制として最も多くの試合に出場している中島は外せない。相方には三浦と林をピックアップした。展開力もボール奪取能力もあり、センターバックと同じ理由で2人とも選出されると予想する。2列目の右が悩みどころだが、実績を買うならFWの項に挙げた籾木結花(OLレイン/アメリカ)か。

ボランチとサイドハーフのローテーションメンバーとしては杉田が欲しい。メキシコ戦の残り10分やINACで最前線もこなしているので、FWの位置に置くこともできる。

ビハインド時、相手に引かれた際にどうやって攻略するのかを想像した際に、パワープレーではなく省スペースでも崩していくと予想。その中で、コンビネーションで崩せる選手を増やしたいと思うなら、塩越柚歩(23/三菱重工浦和レッズレディース)か木下だ。2人とも6月はアピールに成功し、悩ましいがサプライズの意味を込めて木下とする。

そして左サイドバックとして起用されるであろう北村菜々美(21/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)を推したい。最終ライン・中盤の両サイドをこなせるので、手薄い右サイドバックのセカンドチョイスとしても有用と思われる。

◆FW:途中出場時の切り札は欲しい

FW

菅澤優衣香(30/三菱重工浦和レッズレディース)

岩渕真奈(28/アーセナル/イングランド)

籾木結花(25/OLレイン/アメリカ)

遠藤純(21/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

エースの岩渕は当確。パートナーは菅澤がファーストチョイスと予想する。ポストプレーヤーとしてはもちろん、立ち位置やゴールセンスで相手の目線を岩渕からそらすのがうまい。もちろん自身に点を取る意識があるからこそ、それが成り立っている。

こう着状態のときにアクセントを付けられるのは間違いなく遠藤だ。6月の2戦では途中出場ながら明確な結果を残し、ジョーカーとしては最有力。競った試合で1点が欲しいときにもこのドリブルは有効になるはずだ。

純粋なFWがもう1人欲しいと思えば田中美南(27/レバークーゼン/ドイツ)。その場合はMF陣を一人削る必要があり、木下でなく田中の選択がむしろ一般的に思われるかもしれない。2019年の女子ワールドカップ(W杯)の落選もあるだけに、心情としてはピッチに立ってほしいところだ。

ストライカーとしては小林里歌子(23/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)や1.5列目にはなるがマイナビ仙台レディースに移籍してトップ下で輝く宮澤ひなた(21)が、実力も招集歴もあり面白い選手だ。

◆バックアップメンバー

GK平尾知佳(24/アルビレックス新潟レディース)

DF宮川麻都(23/日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

FW宮澤ひなた(21/マイナビ仙台レディース)

FW田中美南(27/レバークーゼン/ドイツ)

18人という枠はあまりにも少な過ぎる。高倉監督も非常に悩ましい選考になるのは間違いないだろう。ただ、誰が選ばれたとしても、本大会では最良の結果を残せるよう、期待したい。18日(金)に運命が決まる。