【国際親善試合 U24日本代表vsジャマイカ代表 2021年6月12日 13:35キックオフ】 18人という枠にオーバー…
【国際親善試合 U24日本代表vsジャマイカ代表 2021年6月12日 13:35キックオフ】
18人という枠にオーバーエイジが3人。残りは15人だ。ゴールキーパーが2人ならば、フィールドプレーヤーはあと13人。そこに入るために何を見せられるか。ジャマイカ戦は当然のように最終試験の雰囲気に包まれていた。
しかし、選手たちは自身の結果を求めてエゴを全面に押し出すよりもチームの勝利のために献身した。それはトッププレーヤーとしての意地とプライドを感じさせるものであると同時に、いざという時にその部分が欠けてしまうような選手はそもそも選ばれないというチーム作りの基準を反映しているようだった。
前田大然、三笘薫、旗手怜央というJリーグで存在感を発揮している3人も例外ではなかった。
前田は前線から幾度となく守備で相手のビルドアップを妨害し、同ポジションの他の選手との差別化を強調することに成功した。最前線の選手としてゴールこそなかったものの、攻守にボールを追い続けて相手をバタつかせるそのプレーが、格上に対して守備から安定したい時、あるいは試合の中で耐え続けることになった時のオプションとして有効である存在だということを示すことに成功した。
フォワードとして点取り屋としての評価よりもそういう部分が脚光を浴びるのは本意ではないかもしれないが、2列目に久保建英や堂安律ら攻撃的なタレントが揃っている今回のメンバー構成では、トップのポジションであっても得点力以外の武器が大きなアピールポイントになり得る。
■旗手に負けがちだったが三笘も活躍できた
三笘と旗手は左サイドでコンビを組んだだけでなく、ボランチとして選出濃厚な田中碧も含めた川崎トリオとして最終試験の舞台に臨むことになった。慣れている関係性でのパス交換や2人で挟み込む守備など良さを見せていった2人は、個々でもアピールに成功した。
ここまで、五輪代表としての三笘のプレーは川崎での躍動ぶりには及ばないものだった。なかなかリズムに乗りきれない大きな要因として、システムの違いがある。2ボランチの代表では、外に張っている状態から仕掛けるのではなく、早い段階から内側に入ってプレーすることが多い。当然、内側に入ると味方も敵も360度いる。180度で勝負できる外側よりも多く気を配らなければならず、難度が上がる。福岡での試合ではゴールを決めたものの、相手が戦意を失った後だったことで決定的なアピールにはなっていなかった。この試合の前半でも、惜しいシーンがあったもののなかなか良さを出せず、目立ったのは旗手のほうだった。
たとえば遠藤航のゴールの場面は、大外を旗手がオーバーラップしたことによってディフェンダーが1歩寄せることができなかった。遠藤はそれをしっかり見ており、ゴール後彼を労っている。どんな時でも全力で走りきる旗手のプレーは、最終試験となったこの試合で最も目立っていた。複数ポジションをこなせる存在であることも少数精鋭となる際の魅力だ。
存在感を増す旗手とは対照的にこのまま終わってしまうのではないかとさえ思えた三笘だったが、最後の最後でようやくアピールに成功した。
■3人以外もそれぞれが活躍したいい試合だった
57分、自陣でボールを受けた三笘がターンから一気に加速。内側へと進み、センターサークルから上田綺世にラストパスを送ると3点目が記録された。自身の武器をようやく見せつけて試験を終えることができた三笘だが、交代した相馬勇紀がすぐにアシストを記録して意地を見せた。久保建英と堂安律がスペシャルな存在になっている2列目は激戦区だ。どんな結末になっても不思議ではない。
果たしてどういうメンバーになるだろうか。
幸いなことに、この3人に限らず、それぞれがやれることをやった試合となった。横内昭展監督代行、そして森保一監督も大いに頭を悩ませるだろう。
あとは吉報を待つしかない。メンバーの発表は6月下旬に予定されている。
■試合結果
U24日本代表 4―0 ジャマイカ代表
■得点
32分 久保建英(日本)
42分 遠藤航(日本)
57分 上田綺世(日本)
64分 堂安律(日本)