宮里藍サントリーレディス3日目 女子ゴルフの国内ツアー・宮里藍サントリーレディスは12日、兵庫・六甲国際GC(6517ヤード、パー72)で3日目が行われ、首位で出た稲見萌寧(都築電機)は6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算16アンダー…

宮里藍サントリーレディス3日目

 女子ゴルフの国内ツアー・宮里藍サントリーレディスは12日、兵庫・六甲国際GC(6517ヤード、パー72)で3日目が行われ、首位で出た稲見萌寧(都築電機)は6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算16アンダー。2位の西村優菜らに4打差をつけ、今年6勝目、今季7勝目に王手をかけた。

 独走態勢に入った稲見がプレー以外でも沸かせた。ホールアウト後のインタビューだ。稲見の前に記者会見に臨んでいたのは、1組前でプレーしていた西村。インタビュー会場の後方で待機する形となっていた稲見は、会見の終わりに記者に交じって西村へ質問を投げかけた。

「なんでそんなに小さいのに最強なんですか? 絶対150(センチ)ないですよね」。これに会見場は大爆笑。公称150センチの西村も笑いながら「あります!」と返し、今度は稲見に逆質問。「どうしてそんなに優勝できるんですか?」。最終日に優勝を争う2人が珍問答を展開した。

 確かに西村が、そう問いかけたくなるほどの強さだ。稲見は3番で1メートル、5番で2メートルにピタリと寄せバーディー。後半も4つ伸ばした。6バーディーもさることながら、3日間54ホール連続ノーボギーの安定感も際立つ。

東京五輪も、賞金ランキングも「気にしていない」

 稲見は「後半、私の中ではショットが少し荒れたなと思っていて、その中でもうまく最低限くらいのところにはついたり、それを決められたのは良かったかなと」と振り返り、ノーボギーについては「そこはメインで思ってました。なるべく打ちたくない。2日間打ってないので、今日も頑張ろうと」と続けた。

 今年13戦5勝と絶好調。だが、完璧主義者の稲見は常に満足しない。この日も「修正しようと頑張っているのですが、なかなかうまくはまってくれてはいない」といつも通り不満げだった。

 今年6勝目なら、東京五輪代表の座もぐっと近づく。そして賞金ランキングでも小祝さくらを抜いてトップに立つことになる。だが稲見は「どれも気にしていない」とどこ吹く風だ。

 最終日へ向けては「また明日になってみないとわからない。また明日、少しでも伸ばせていけたらいいなと思います」と平常心。21歳が隙を見せる気配はない。(THE ANSWER編集部)