6.6さいたまスーパーアリーナにてCyberFightグループのDDTプロレスリング、プロレスリング・ノア、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体による合同興行『CyberFight Festival 2021』が開催された。各団体の…

6.6さいたまスーパーアリーナにてCyberFightグループのDDTプロレスリング、プロレスリング・ノア、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体による合同興行『CyberFight Festival 2021』が開催された。各団体のタイトル戦やDDT vs NOAHの対抗戦など全15試合(スターティングバトル3試合)が行われた。著者的にもっとも注目が高かったのは第9試合DDT vs NOAH対抗戦 竹下幸之介・上野勇希 vs 清宮海斗・稲村愛輝。この試合を振り返る。

昨年11,12月、竹下幸之介は秋山準に2連敗。その後自らAEWにコンタクトを取り、今年4月AEWで3試合を行った。竹下は自分が置かれている環境を客観的に捉え行動に移すことができるレスラー。1度は失いかけた自信を取り戻し日本に帰ってきた。

帰国後のインタビューで竹下は「(対抗戦に向けて)モチベーションは高い。僕自身が1番輝くというのもそうですしタッグの試合が1番面白かったと言ってもらいたい。この4人の戦いなら、今までのプロレスではなく『今のプロレス』、現在進行形の『ナウい』プロレスで凄い試合が魅せられると思います」と話していた。

続いて稲村と上野のマッチアップ。稲村は闘志が全面に出るタイプ。デビュー3年目182cm115kgの恵まれた体格、上野を豪快にタックルで吹き飛ばす。今回の対決、竹下と清宮に注目が集まりがちだが稲村のパワーも際立ってみえた。

試合はいきなり竹下と清宮のロックアップからスタート。団体の未来を背負う2人の戦い。ロープに振ろうとする清宮、意地でもヘッドロックを離さない竹下。技一つ一つに竹下の気持ちが滲み出る。

竹下は「パワーで100%勝てないと思ったのは大日本プロレスの関本大介さん、岡林裕二さん、火野裕士さん」と語るほど、自分のパワーに絶対的な自信を持っている。稲村はパワーファイターとして竹下に負けるわけにはいかない。

竹下のラリアット2連発を真正面から受けた稲村。魂をのせたフォアアームを竹下の胸元に叩き込むも、ブレーンバスターは竹下が投げ勝つ。しかし稲村はザーヒー(中腰の相手に至近距離から放つ膝蹴り)をガッチリ受け止めフロントスープレックスで竹下を投げ飛ばす。2018年9月デビューと4人の中で1番キャリアの浅い稲村だが、さいたまスーパーアリーナという大舞台で物怖じしない姿は将来を感じさせる。

最近SNSでプロレスに対する悩みを吐露していた清宮だが、試合が進むにつれ目の色が変わる。竹下との力比べで逆さ抑え込みを決める清宮、カウント2。直後、竹下は清宮にザーヒーを放つ。ロープに走る竹下に高い打点のドロップキック。そしてジャーマン。対戦前、竹下に興味がないと語っていた清宮が嘘のようだ。

DDTサイドは上野にスイッチ。2016年10月デビューの上野と2015年12月デビューの清宮、10ヶ月違いのキャリア。竹下以上に清宮を意識しているのは上野かもしれない。リング下の清宮に対し上野はトルニージョ(横に捻りを加えながらのプランチャー)。

15分経過。清宮のジャーマンが上野を襲う、これはカウント2。続いてタイガースープレックスで投げようとするも上野は回避。逆に上野がジャーマンの体勢。ここで竹下が、清宮を抱えた上野を眉山(相手とパートナー2人をジャーマンで投げる)で放り投げた。そして竹下は上野に勝利を託す。

清宮が雄叫びをあげ、上野に9発エルボーを叩き込む。腰から砕け落ちる上野だが「なめるな」と叫ぶと、その場飛びドロップキック。180cmの清宮の顔面を捕らえる。

上野のリスト式ブルーサンダーはカウント2。そして1度は剣山で阻まれたBME(セカンドロープからトップロープに飛び移りムーンサルトプレス)でジ・エンド。上野勇希が清宮海斗から3カウントを奪った。

試合後の会見で竹下は「次はないと思います。なぜなら、竹下幸之介はここからもっともっと上に遠くに遠くに行きます。もう追いつかれることはないかな。だから、もう戦うことはないかな」と対抗戦の打ち切りを宣言。

上野は「今日タッグマッチで竹ちゃんと清宮さん、稲村さんに勝ちました。竹ちゃんのことを意識しながら、負けた相手にも意識してください清宮さん」と発言。

対して清宮は「負けたよ。でもまだこれ、通過点だからね。負けたけど、俺はまだ終わってないから」と再起を口にした。
稲村は「自分が弱かった。自分の力不足、実力不足。それだけです」と完敗を認めバックステージをあとにした。

<インフォメーション>

DDTは6.10新宿FACEから「KING OF DDT 2021」がスタート。2019年優勝した竹下幸之介選手、そしてDDT UNIVERSAL王者の上野勇希選手の活躍にご期待ください。
詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください→https://www.ddtpro.com

なお「KING OF DDT 2021」は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEで生配信されます。→https://www.ddtpro.com/universe/schedule

NOAHは6/13から NOAH “ABEMA PREMIUM MATCH” SERIESがスタート。ABEMA格闘チャンネルにて無観客大会を無料生放送します。詳細はプロレスリングNOAH WEBサイトをご覧ください→https://www.noah.co.jp

竹下幸之介 Twitter→https://twitter.com/Takesoup
上野勇希 Twitter→https://twitter.com/dna_ueno
The 37KAMIINA Twitter→https://twitter.com/DDT_SaunaClub
清宮海斗 Twitter→https://twitter.com/noah_kiyomiya
稲村愛輝 Twitter→https://twitter.com/noah_yoshiki