ブラジル・リオデジャネイロで開催されている 「リオ・オープン」(ATP500/2月20~26日/賞金総額146万1560ドル/クレーコート)のシングルス1回戦で、世界5位の錦織圭(日清食品)は第1セットを落としたあと、フラストレーション…
ブラジル・リオデジャネイロで開催されている 「リオ・オープン」(ATP500/2月20~26日/賞金総額146万1560ドル/クレーコート)のシングルス1回戦で、世界5位の錦織圭(日清食品)は第1セットを落としたあと、フラストレーションからラケットをレッドクレーに叩きつけた。それは通常穏やかな錦織にしては珍しい、怒りの噴出だった。 しかし、ラケットを折ったことは何の助けにもならなかった。錦織は第2セットも落とし、トーマス・ベルッチ(ブラジル)が第1シードを6-4 6-3で倒す番狂わせを演じて見せたのである。
「ここ数年で最悪の試合だったかもしれない」と錦織。彼はまた、コート上で、これまでで一番怒りを感じた試合だったかと聞かれ、「ああ、そうかもしれない」と答えていた。
ラケットを破壊したことはさておき、錦織は今大会のサーフェス、重いボールと高いバウンドを、この日抱えた問題の一因に挙げた。
錦織のラテンアメリカのクレー連戦の旅は、予想外に早く終わってしまった。先週のブエノスアイレスでは決勝に進んだが、そこでアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)に敗れた。それは錦織にとって、一年前にメンフィスで優勝して以降に戦った6度目の決勝での6連敗目だった。
「ボールは適応するのがもっとも難しい問題だった」と錦織。「今日は何もできなかった」。 反対に、ブラジル・カーニバルの週に母国の地で大きな番狂わせをやってのけたベルッチにとっては、まったく別のストーリーだった。
「ケイがラケットを折るなんて、そう頻繁に目にすることじゃない」とベルッチ。世界75位のベルッチはツアーでの唯一の対戦である2年前の全仏オープンで、錦織にストレートセットで敗れていた。
「僕にとって、こんなふうにブラジルで勝つというのは驚くほど素晴らしいことだ」とベルッチ。「ケイは素晴らしい選手だ。トップ5だよ。だから本当にすごいことだ」。 錦織の敗退後は、第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が優勝候補の筆頭となった。ヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)を6-4 7-5で下したティームは、次のラウンドでドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)と対戦する。 そのほかの1回戦では、第4シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)がジョアン・ソウザ(ポルトガル)を6-3 6-2で、第5シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)はステファン・ロベール(フランス)を6-2 6-0で下した。 先週のブエノスアイレスで優勝しているアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)はその勢いを維持し、2015年大会優勝者で第6シードのダビド・フェレール(スペイン)を6-4 6-4で倒した。(C)AP