2017年シーズンでの完全復活が待たれる日本ハム・斎藤佑樹投手。しかし、今季3度目の実戦マウンドとなった21日の楽天戦(名護)では2回7安打5失点と炎上。早大後輩の石井一成の失策からリズムを崩したとはいえ、栗山英樹監督ら首脳陣へ開幕1軍へア…

2017年シーズンでの完全復活が待たれる日本ハム・斎藤佑樹投手。しかし、今季3度目の実戦マウンドとなった21日の楽天戦(名護)では2回7安打5失点と炎上。早大後輩の石井一成の失策からリズムを崩したとはいえ、栗山英樹監督ら首脳陣へ開幕1軍へアピール出来なかった。

■楽天戦で2回5失点と炎上、首脳陣へアピールならず

 2017年シーズンでの完全復活が待たれる日本ハム・斎藤佑樹投手。しかし、今季3度目の実戦マウンドとなった21日の楽天戦(名護)では2回7安打5失点と炎上。早大後輩の石井一成の失策からリズムを崩したとはいえ、栗山英樹監督ら首脳陣へ開幕1軍へアピール出来なかった。

 今キャンプは全て中継ぎで登板。米アリゾナキャンプ中の9日(日本時間10日)の紅白戦では白組の2番手として2回から登板し、2イニングを1安打1失点(自責0)。16日の韓国KIAとの練習試合(名護)でも4回から救援し、2イニングを1安打1失点(自責0)だった。キャンプは全てリリーフの登板となっているが、12年に開幕投手を務めた斎藤の最適なポジションは、どこなのか――。まずはプロ入り後の先発、救援別の成績をもとに探ってみた。

【11年】
〇先発 19試合、計107回、6勝6敗、防御率2.69、自責32
〇救援 なし

【12年】
〇先発 18試合、計103回、5勝8敗、防御率4.02、自責46
〇救援 1試合、1回、0勝0敗、防御率0.00、自責0

【13年】
〇先発 1試合、4回、0勝1敗、防御率13.50、自責6
〇救援 なし

【14年】
〇先発 6試合、計26回、2勝1敗、防御率4.85、自責14
〇救援 登板なし

【15年】
〇先発 7試合、計36回、1勝3敗、防御率5.00、自責20
〇救援 5試合、計6回1/3、0勝0敗、防御率9.95、自責7

【16年】
〇先発 3試合、計13回1/3、0勝1敗、防御率4.72、自責7
〇救援 8試合、計10回1/3、0勝0敗、防御率4.35、自責5

■先発も救援も争い熾烈

 通算6年間では先発で54試合、14勝20敗、防御率4.03。救援では14試合、0勝0敗、防御率5.35となる。前述のようにリリーフで登板しだしたのは15年以降だが、斎藤自身は先発の方が結果を残している。

 ただ、日本一連覇を目指すチームの開幕ローテ争いは激しい。チームの先発枠では二刀流・大谷翔平が右足首痛を抱えており、投手復帰が依然として見えないが、昨季の日本一を先発として支えた有原航平、高梨裕稔、ルイス・ メンドーサ、加藤貴之の4枚が健在。インディアンス3Aから日本球界に復帰した村田透、15年ドラフト1位の大型左腕・上原健太、新外国人のエドウィン・エスコバー、浦野博司も虎視眈々と先発枠を狙っている。

 昨季はシーズン開幕時に10投手がベンチ入り。リリーフは8人が入った。守護神返り咲きを目指す実績のある増井浩俊や宮西尚生、谷元圭介、クリス・マーティンは開幕当確として、その他にも井口和朋、白村明弘、鍵谷陽平、巨人から加入した公文克彦、売り出し中の石川直也ら若手選手が連日アピール。23日には3度のセーブ王に輝いた武田久が1軍キャンプ合流し、さらに石井裕也も控えている。昨季リーグ断トツの救援防御率2.67を記録した鉄壁のリリーフ陣なだけに、斎藤が救援枠を勝ち取るにも実戦での好投は欠かせない。

 21日の楽天との練習試合でも登板時は沖縄の野球ファンから一際大きな拍手を浴びるなど知名度、注目度は抜群。日本一連覇を目指すチームの戦力に斎藤が加われば、チームにはこれ以上ない勢いが生まれるだろう。新背番号1のオープン戦中の奮起にしたい。