川崎の鬼木達監督も時計を気にせずにはいられなくなっていた。 長野のGK田中謙吾が守るゴールマウスには何かバリアが張られ…

 川崎の鬼木達監督も時計を気にせずにはいられなくなっていた。

 長野のGK田中謙吾が守るゴールマウスには何かバリアが張られている印象さえあった。田中は今季初出場だった。

 長野は前半42分に藤山智史がきれいなミドルシュートを決めて先制した。

 後半は、川崎がどうにかするだろうと思ったが、流れは変わらなかった。長野は持ちこたえて、夢のような勝利に、あと数分のところまで来ていた。

 ロスタイム、川崎は橘田健人がやっとゴールにかかった錠前をこじ開けて追いくことができた。

 ハーフタイムに鬼木監督は「120分も想定している」と選手に語ったという。

 その延長戦、レアンドロ・ダミアン小林悠がゴールに闘志を燃やすが、田中が躍動していた。

 背に腹は代えられずと、ダミアンはペナルティエリア内でダイブを披露するも、レフェリーに無視された。倒れたダミアンの演技は長く続いたが、イエローカードは出なかった。

■ニュートラルで見る方としては面白い試合だった

 まさかのペナルティ・シュート・アウトは長野のファンのサイドで行われた。当たりに当たっている田中がやってくれる期待は十分にあった。

 だが、長野の2番目のキッカーがチョン・ソンリョンに止められた。3番目もまた止められてしまう。

 田中は川崎の4人目のキッカーを止めたが、家長昭博に勝負を決めるゴールを許してしまった。

 ニュートラルで見る方としては面白い試合だった。長野を応援してしまったくらいだ。

「今日が終わるとホームゲームが9月までない。サポーターの皆さんによいゲームを見せてACLに行こうと話した。一番難しい大会ですが、自分たちのところで難しい展開にしてしまった。それでも、あきらめずにアディショナル・タイムに点を取って、PK戦ではあるが、トーナメントで一番重要な勝ち進むことに向けて戦った」

 鬼木監督は、後半の最後の攻めの迫力を語り、ちょっとホッとしたようだった。

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