陸上・布勢スプリント 陸上の布勢スプリントが6日、鳥取・ヤマタスポーツパーク陸上競技場で行われ、男子100メートル決勝Aでは山縣亮太(セイコー)が日本新記録となる9秒95(追い風2.0メートル)で優勝した。3枠の東京五輪代表を争う24日開幕…

陸上・布勢スプリント

 陸上の布勢スプリントが6日、鳥取・ヤマタスポーツパーク陸上競技場で行われ、男子100メートル決勝Aでは山縣亮太(セイコー)が日本新記録となる9秒95(追い風2.0メートル)で優勝した。3枠の東京五輪代表を争う24日開幕の日本選手権(大阪)に向けて熾烈な争いを繰り広げた。日本人の9秒台はサニブラウン・ハキーム(9秒97)、桐生祥秀(9秒98)、小池祐貴(9秒98)に続く史上4人目。

 2位は10秒01で多田修平、3位は10秒13で小池が続いた。

 予選は、山縣が10秒01(追い風1.7メートル)の好タイムで五輪参加標準記録10秒05を突破。多田が10秒07、ケンブリッジが10秒24(ともに追い風参考2.6メートル)、小池が10秒18(追い風1.7メートル)だった。10秒01(追い風参考2.6メートル)だった桐生祥秀(日本生命)は、右アキレス腱痛の影響で大事をとり、決勝を棄権した。

 9秒97の日本記録を持っていたサニブラウンは不在。今大会前までサニブラウン、桐生、小池が五輪参加標準記録を突破していた。代表争いは日本選手権がクライマックスとなる。

 山縣は2019年6月の日本選手権直前に肺気胸を発症し、出場を取りやめた。秋の世界陸上に出られず、同11月には右足首靱帯も負傷した。保存療法を選択し、冬にはトータル約5か月の米国合宿も敢行。20年も右膝蓋腱炎を抱え、10月の日本選手権は出られなかった。近年は苦しんでいるが、今年は2月に10秒39(室内)、3月には雨と寒さの中で10秒36(向かい風0.1メートル)をマーク。4月末の織田記念国際は雨と寒さの悪条件の中、10秒14(追い風0.1メートル)で優勝し、復活を印象付けていた。(THE ANSWER編集部)