第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕まで、残り2週間と迫ってきた。韓国代表チームは沖縄で合宿を開始。日…

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕まで、残り2週間と迫ってきた。韓国代表チームは沖縄で合宿を開始。日本代表の侍ジャパンも23日から宮崎で合宿を始める。参戦チームが着々と準備を整える中、優勝候補の一角でもあるベネズエラ代表のビクター・マルティネス選手(タイガース)が、WBC開催時期に大きな疑問を投げかけている。デトロイトの地元紙「デトロイト・ニュース」電子版が伝えている。

■38歳ベテラン野手マルティネスが“選手の声”を届ける

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕まで、残り2週間と迫ってきた。韓国代表チームは沖縄で合宿を開始。日本代表の侍ジャパンも23日から宮崎で合宿を始める。参戦チームが着々と準備を整える中、優勝候補の一角でもあるベネズエラ代表のビクター・マルティネス選手(タイガース)が、WBC開催時期に大きな疑問を投げかけている。デトロイトの地元紙「デトロイト・ニュース」電子版が伝えている。

 WBC開催時期については、以前から議論されているが、2006年の第1回大会以来の出場となる38歳ベテランは3月開催に「本音を言おう。あのトーナメントで全力で戦う準備は誰もできない」とぶちまけたそうだ。代表に選ばれた選手は、個々に早くから出場準備に取りかかっているものの、通常の3月といえばオープン戦の時期にあたる。

 マルティネスが苦言を呈するのは、ベネズエラ代表というバックグラウンドも多分に影響しているようだ。ベネズエラをはじめドミニカ共和国、プエルトリコといった中南米諸国では「野球に対する情熱にあふれている。特にベネズエラは野球がすべてなんだ」という。そのため、代表トップチームの世界一を決めるWBCは特別な意味を持ち、代表選手はもちろん全ての人が国の誇りを持って臨むそうだ。代表チームに寄せられる期待も高く、結果に対する世論の反応は想像を超える大きさだ。

■WBC開催年は2月1日にキャンプインを提言するも…

 選手の状態が万全ではない中、国の威信を懸けて戦う状況に対して、マルティネスは「不公平」と物申している。各国リーグの開催を一時中断し、ワールドカップや五輪開催に協力するFIFAやNHLの体制について「大きな意味がある」と支持。シーズン中の開催ならば「制限なく、選手はすべてを出し尽くせる」と話し、3月開催のように選手の健康を懸念する球団に出場を控えさせられたり、開幕ロースターを狙う若手選手がWBC出場を断念したりすることも減る、としたそうだ。

 また、シーズン開幕前の開催に伴う怪我のリスクについても提言。身体が十分に出来上がる前だが、大会が始まれば選手の闘争本能に火が着き、アドレナリンが噴出する。06年に参加したWBCでは、ベネズエラ代表で、当時カブスに所属していた投手、カルロス・ザンブラノが投球練習で155キロを超える速球を投げていたのを目撃したそうで「あんなに早い時期には仕上がらない」と話したそうだ。その上で4年に1度訪れるWBC開催年にはメジャーのキャンプインを2月1日にするべきと提案しているが、タイガースのオースマス監督は「WBCに出場しない選手にオフを短縮するよう求めることになる」と、実現は困難だろうという見方を示している。

 日本、韓国などアジアからの参加国でも、WBCに対する情熱や優勝に賭ける意味の大きさは、中南米諸国に負けないものがある。マルティネスの提言のように、WBCをよりよい大会にするための意見が各方面から寄せられれば、MLB機構もFIFAやNHLのような協力体制を敷く動きを見せるのかもしれない。