アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催された「アルゼンチン・オープン」(ATP250/2月13~19日/賞金総額54万6680ドル/クレーコート)のシングルス決勝。 アレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)は、ここ11試合でたったの1勝…
アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催された「アルゼンチン・オープン」(ATP250/2月13~19日/賞金総額54万6680ドル/クレーコート)のシングルス決勝。
アレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)は、ここ11試合でたったの1勝という成績で今大会にやってきたが、日曜日の決勝で第1シードの錦織圭(日清食品)を7-6(5) 6-4で倒し、チャンピオンとして大会をあとにすることになった。
「完璧な一週間と呼ぶことができると思う」とドルゴポロフは言った。「僕は1セットも落とさず初めて圭を破った。ファンたちは僕をすごくサポートしてくれ、僕はここで歓迎されていると感じていた」。
今週起きた目覚ましい調子の転換で、ドルゴポロフはキャリア3度目のツアー・タイトルを獲得した。2012年7月のワシントンDC以来の優勝だった。また、ドルゴポロフは過去5度の対戦のすべてでストレート負けしていた錦織に対し、初勝利を記録した。これによりドルゴポロフはATPランキングポイント250と、9万7470ドルの小切手を受け取ることになる。
ドルゴポロフは今週を通し、一度もセットを落とさず、厳しい相手を次々破って勝ち上がった。彼は2回戦で第2シードのパブロ・クエバス(ウルグアイ)、準決勝では第4シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、そして最後に第1シードの錦織を破った。ちなみに錦織がトップ50以下の選手に負けたのは、2014年以来のことだ。ドルゴポロフは50位以下の選手に対する錦織の連勝を50でストップさせた。
錦織はキャリア12度目、クレーコートで3度目のツアー・タイトルをかけてこの決勝に臨んだが適わなかった。ただし彼はアルゼンチン・オープンの決勝に至った初のアジア人選手として今週を終える。
「ここで決勝まで進めたことをうれしく思う。残念ながら今日は負けてしまったけど、アレックスは僕よりもいいプレーをした」と試合後、錦織は言った。「僕も悪いプレーはしていなかった。このレベルを維持して次も頑張りたい」。
第1セットでは双方がサービスをキープし合い、タイブレークにもつれ込んだが、ドルゴポロフはもっとも重要な瞬間にギアアップすることに成功した。2度目のセットポイントでフォアハンドのウィナーを叩き込み、セットを先取した。
第2セットでは、ドルゴポロフが3-3からバックハンドリターンのウィナーによって、この試合唯一のブレークを果たす。彼はそのわずかなアドバンテージを最後まで手放さず、最初のマッチポイントをものにして1時間40分の戦いの末に勝利をつかんだ。
錦織とドルゴポロフは来週の「リオ・オープン」(ATP500)に出場する。錦織はそこでも第1シードで、初戦の相手は地元ブラジルのトーマス・ベルッチとなった。一方、ドルゴポロフは第6シードのダビド・フェレール(スペイン)と初戦を戦う。(テニスマガジン)協力◎ATP TOUR