現在開催中の「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月13日/クレーコート)で、地元フランスにとって不名誉な事態…
現在開催中の「全仏オープン」(フランス・パリ/5月30日~6月13日/クレーコート)で、地元フランスにとって不名誉な事態が起きてしまった。男子・女子シングルスに出場していたフランスの選手たちが一人も3回戦まで勝ち進めなかったのだ。これはオープン化以降、初の事態だという。伊ニュースサイトUBI Tennisが報じている。【ドロー表】「全仏オープン」男子シングルス【ドロー表】「全仏オープン」女子シングルス
今大会の男子シングルスには17人、女子シングルスには11人のフランス人選手が出場。しかし、男子では17人のうち14人が1回戦で消え、2回戦でフランス人選手として最も高いシード選手の第14シードのガエル・モンフィスが22歳の世界ランキング105位のミカエル・イーメル(スウェーデン)に不覚を取る。同日、リシャール・ガスケも14回目の優勝を狙うラファエル・ナダル(スペイン)に敗れ、自国選手は全員いなくなってしまった。
「これは一つの時代の終わり」とガスケは語る。「僕は34歳だし、(ジョーウィルフリード・)ツォンガと(ジル・)シモンは36歳で、ガエルは34歳だ。だから別に普通のことだよ。もちろん僕たちは凄い世代だ。フランスの将来のために同じ状態が続けばいいけど、少し難しくなってきた。今後は新たに多くの選手が出てきてくれることを願っているよ」
フランスは現在、11人の選手がATPランキングのトップ100につけている。しかし、そのうち30歳以下はわずか3人。ユーゴ・アンベール(22歳)、コランタン・ムーテ(22歳)、ルカ・プイユ(27歳)だけだ。
「5年前、フランスのトレーニングは世界最高と言われていた。みんなが僕たちのトレーニングを羨んでいたよ。トップ100にも15人いたしね。でも今はもっと難しくなってしまった。すべて変えていかなければならないんだろうね」
一方、女子シングルスでは11人のうち4人が2回戦に進んだが、世界51位のフィオナ・フェロは第13シードのジェニファー・ブレイディ(アメリカ)に敗れ、体調が良くなかったと試合後に話した世界61位のクリスティーナ・ムラデノビッチは第30シードのアネット・コンタベイト(エストニア)に屈し、世界58位のカロリーヌ・ガルシアは世界73位のポロナ・ヘルツォグ(スロベニア)、ワイルドカード(主催者推薦枠)のアルモニー・タンは第20シードのマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に負けた。
しかし、そんな状況にあってもフランスの未来は暗くないと、かつてダビド・ゴファン(ベルギー)を世界7位に導いた元コーチのThierry Van Cleemputは語る。「フランスのテニスが死んだと考えるのは間違いだ。連盟はかつてのチャンピオンたちを呼び戻そうとしているし、ジュニアの大会ではすごくいい若手が出てきている。フランスのテニスは不死鳥のようによみがえるはずだよ」
「全仏オープン」のシングルスで最後に優勝したフランス人選手は2000年のメアリー・ピアス。男子では1983年のヤニック・ノアまでさかのぼる。今年「全仏オープン」で自国選手が優勝する可能性は絶たれてしまったが、いつかまた達成できるのだろうか。
(テニスデイリー編集部)
※写真は「全豪オープン」でのモンフィス
(Photo by Mike Owen/Getty Images)