6月6日、東京競馬場でGⅠ安田記念(芝1600m)が行なわれる。 今年は、昨年の勝ち馬グランアレグリア、2019年の勝…

 6月6日、東京競馬場でGⅠ安田記念(芝1600m)が行なわれる。

 今年は、昨年の勝ち馬グランアレグリア、2019年の勝ち馬インディチャンプなど、6頭のGⅠ馬が出走予定。登録馬は15頭でフルゲート割れとなるが、実力馬が揃い、ハイレベルなレースが期待される。

 今回の最大の焦点はグランアレグリア(牝5歳/美浦・藤沢和雄厩舎)の走りだろう。



前走のヴィクトリアマイルを制し、マイルGⅠで5勝目を挙げたグランアレグリア

 これまで、桜花賞、安田記念、スプリンターズS、マイルチャンピオンシップ、そして前走のヴィクトリアマイルと、「マイルGⅠ」を5勝している"現役最強マイラー"であり、歴代の名マイラーの中でもトップクラスに入るくらいの存在だ。

 今年はGⅠ大阪杯(阪神/芝2000m)で初の2000mに挑戦。レイパパレから0秒9差の4着に敗れたが、不良馬場で持ち前のスピードを発揮できないながら大敗しなかった走りは、決して評価を下げるものではなかった。

 続くGⅠヴィクトリアマイル(東京/芝1600m)は牝馬限定戦でもあり、単勝1.3倍の圧倒的1番人気で出走。後方からじっくりとレースを進めると、残り約150m付近で先頭に立ち、2着ランブリングアレーに4馬身差、1分31秒0というレース史上3位の好タイムで圧勝。さすがの強さを見せつけた。

 今回はヴィクトリアマイルからわずか中2週のレース間隔で出走する。これまでの最短レース間隔は3歳時のGⅠNHKマイルCの中3週で、その時は4位入線の5着に敗れている。

 さらに今回は大阪杯、ヴィクトリアマイルに続いて、春シーズン3戦目に臨む。秋も含めて1シーズンで3戦を戦うのは初めての経験で、不安といえば不安だ。しかし、2歳時から12戦のレース経験を重ね、馬体重もデビューから40kgも増えているように、たくましさが増している。陣営が出走を決断する以上、力は出せると判断していいだろう。

 グランアレグリアは強いが、他の実力馬にも、レースの流れや展開の有利不利でつけ入る隙はあるだろう。その1番手に位置するのはサリオス(牡4歳/美浦・堀宣行厩舎)と見ている。

 同馬は2019年のGⅠ朝日杯フューチュリティS(阪神/芝1600m)の勝ち馬で、デビューから3連勝で制したそのレースは、2着タイセイビジョンに2馬身半差の完勝。昨年のクラシックは三冠馬コントレイルに歯が立たなかったものの、GⅠ皐月賞は1/2馬身差、GⅠ日本ダービーは3馬身差の2着と大崩れなく走り、秋のGⅡ毎日王冠(東京/芝1800m)は2着に3馬身差で快勝した。

 続くGⅠマイルチャンピオンシップ(阪神/芝1600m)は5着と敗れたが、大外17番枠からの出走で、道中は後ろから4番手という後方追走。終始外を回るコースロスがあるなどレースの流れに乗れず、直線ではジワジワと伸びたが、グランアレグリアに0秒4差及ばなかった。とはいえ、上がり3Fのタイムは33秒1と、メンバー中最速を記録している。

 前走の大阪杯は2、3番手からレースを進めたが、直線では末脚を失い、レイパパレから1秒1差の5着に敗退。4着グランアレグリアとは1馬身1/4差(0秒2差)だった。敗因は不良馬場と距離の適性と思われる。マイルチャンピオンシップ、大阪杯と5着に敗れた2戦は明確な敗因があり、今回の条件になれば巻き返しは可能だろう。東京コースでは4戦3勝マイル戦はGⅢサウジアラビアロイヤルCなど2戦2勝の成績を残している。

 父ハーツクライの産駒は2014年にジャスタウェイが勝利。産駒は古馬になってから成長する馬が多く、まだキャリア8戦と伸びしろも大きいため、グランアレグリアとの差は縮まっているはずだ。簡単に倒せる相手ではないが、少しでも差を縮め、あわよくば逆転を狙いたいところだろう。

 以上、今年の安田記念は、グランアレグリアの力を認めつつ、サリオスの逆転劇も想定しておきたい。