アメリカ・テネシー州メンフィスで開催されている「メンフィス・オープン」(ATP250/2月13~19日/賞金総額64万2750ドル/室内ハードコート)のシングルス準々決勝で、世界ランク81位のドナルド・ヤング(アメリカ)が23位で第2シ…

 アメリカ・テネシー州メンフィスで開催されている「メンフィス・オープン」(ATP250/2月13~19日/賞金総額64万2750ドル/室内ハードコート)のシングルス準々決勝で、世界ランク81位のドナルド・ヤング(アメリカ)が23位で第2シードのジョン・イズナー(アメリカ)を7-6(5) 3-6 7-6(6)のフルセットで破り、4度目の対戦で初勝利を挙げた。

 「勝負を分けたのは、ほんの数ポイントだった。僕は今日、それらの重要ポイントを取って試合の大部分でサービスをキープし、うまくディフェンスすることができた」とヤング。「勝ち抜くことができてうれしいよ。どうやってそれが起きたのか自分でもよくわからないんだけど、僕はとにかく集中し続け、戦い続けた」。  ヤングは準決勝で、ライアン・ハリソン(アメリカ)と対戦する。勝ち残った最後のシードだったイズナーが敗退したため、今や皆にタイトルをつかむチャンスの扉が大きく開いた。ハリソンはこの日最後の試合だったナイトマッチで、ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)を6-3 6-4で下した。

 31歳のイズナーは27歳のヤングを過去に3度倒していたが、この4度目の対戦は2014年マイアミ以来のものだった。  ヤングはイズナーのミスにつけこんで第1セットのタイブレークを取った。自分のサービスからのポイントでイズナーはネットにつめたが、フォアハンドをネットにかけて3-4とリードを献上。次のポイントでもフォアハンドをネットにひっかけた。ヤングが6-3とセットポイントを握ってからイズナーは自分のサービスからのポイントを取ったが、そこからふたたびフォアハンドをネットにかけて、結局このセットはヤングのものとなった。  第2セットではイズナーが9度目のブレークポイントをものにし、それから自分のサービスをキープして6-3でセットを取った。  しかしイズナーは第3セットのタイブレークで、ほぼ自滅してしまった。彼はまずバックハンドをアウトし、それからフォアハンドをネットにかけてミスを連発。さらにふたたびバックハンドをネットにかけて、1-4とリードを許してしまう。ヤングは6-3からの3つのマッチポイントをものにし損ねたが、イズナーはそこからまたもバックハンドをネットミス。最後のポイントでイズナーはサービスからネットにつめたが、次のショットもネットに打ち込んでついにゲームセットとなった。  「彼はこれまでプレーするたびに僕を倒していたから、少なくとも一度は勝ちたかった。自分のパフォーマンスに満足している」とヤング。

 この試合に先立ち、ミカエル・ククシュキン(カザフスタン)が第4シードのスティーブ・ジョンソン(アメリカ)を6-0 6-4で倒す番狂わせを演じていた。試合時間はわずか70分だった。  ジョンソンは昨夏のノッティンガムで初のツアー・タイトルを獲得し、世界ランク30位でこの大会に乗り込んできた。ククシュキンに対してジョンソンは、許した6度のブレークポイントのうち1度しかしのぐことができなかった。  ククシュキンは土曜日の準決勝でニコラス・バシラシビリ(グルジア)と対戦する。2回戦で第1シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)を破る番狂わせを演じていたバシラシビリは、この日はマシュー・エブデン(オーストラリア)を7-6 (3) 6-4で倒して2大会連続でのベスト4進出を決めた。(C)AP(テニスマガジン)