日本代表は6月3日、U-24日本代表とチャリティマッチを行なう。試合前日の2日には森保一監督がオンライン取材に対応し、…

 日本代表は6月3日、U-24日本代表とチャリティマッチを行なう。試合前日の2日には森保一監督がオンライン取材に対応し、この試合の意義を説いた。

 日本代表が置かれた状況を、森保監督は「ピンチ」と表現した。

 本来ならば、ジャマイカ代表と対戦するはずだったが、ジャマイカ代表の選手とスタッフの一部が予定通りの来日ができず、適切な新型コロナウイルスの防疫措置を経ての試合開催が不可能となった。

 ワールドカップ・アジア地区最終予選へ突き進んでいくサムライ・ブルーにとって、大事な強化の場が失われたのだ。

 同じような状況を、実は森保監督はすでに経験している。2018年9月7日、森保ジャパンの初陣が幻と消えたのだ。奇しくも、今回と同じ北海道の地で。

 試合前日、まさに事態が大きく揺れた。試合前日の9月6日午前3時、北海道胆振地方を震源とした大地震が発生。日本代表が滞在していた札幌市内でも震度5から6を計測し、停電が起こるなどインフラに大きな影響が出た。試合を行うような状況ではなく、チリ代表戦は中止となった。

■兄弟対決で競争激化へ

 今回の状況について問われた森保監督は、「ちょっと長くなってもいいですか?」と笑ってから話し始めた。

「我々が泊まったホテルでは自家発電で電気を使わせてもらって、ご飯も食べさせてもらえました。生活に何か不自由するようなことはなく、手厚くサポートしてもらいました、練習もさせてもらったし、地震後の従業員さんや北海道FA(サッカー協会)の皆さん、北海道民の皆さんに手厚くサポートしていただいたことが心に残っています。あらためて試合をする機会が札幌であれば、戻って来て感謝を伝えたいと思っていたし、サッカーを通して恩返しができればと思っていました」

 ピンチをチャンスに変える。今回、日本サッカー協会はすぐさま、代替試合として現在並行して活動しているU-24日本代表とのチャリティマッチの実施を決定。弟分との内輪の対戦になるが、「1チーム2カテゴリー」として活動してきた今回のラージグループ内での競争激化が期待できる。

 どのチームが相手であろうと、目標は勝利であると森保監督は強調する。さらに、U-24代表の選手には、兄貴分以上のどん欲さを期待する。

「U-24の選手たちは目の前の大きな大会であるオリンピックで結果を出すということを最大かつ直近の目標にしてくれていると思いますが、その目標の先にはA代表でポジションをつかみ、結果を出すことがあると思うので、U-24の選手たちにはギラギラしたものをぶつけてほしいと思います。A代表の選手は、それを受け止めるのではなく、自分たちの力を出し、チームと自分の価値を上げるということを明日の試合でも目指してほしいと思います」

■サッカーと日本代表の存在意義

 U-24にとってはオーバーエイジの融合など、こなすべきことは多いが、今回の試みは前進に他ならないと、U-24代表の横内昭展監督とは話したという。「ピンチを乗り越える。それだけではなく、次へのチャンスになるというとらえ方でやっていければなと横内さんと話しました」と、

 幻の初陣の際の札幌でのサポートを思い返し、森保監督は「恩返し」という言葉をたびたび使った。今回の試合では投げ銭ウェブサービスを使って募金活動を行い、医療従事者等の活動に寄付をするという。

 その企画について問われた森保監督は、「これも限りなく長くなりそうですが」と笑いながら前置きして、サッカーと日本代表の意義を語った。

「我々がなぜ活動させてもらえるかというと、サッカーを通して社会に貢献ができる、やらなければいけないということで活動させてもらっている」

 日本代表とU-24日本代表による一戦は、単なる代替試合ではない。

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