ヨーロッパ最強を決めるラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」が2月4日(土)に開幕。第2節では今大会の優勝を占う注目の一戦、「ウェールズvsイングランド」がウェールズのホームであるプリンシパリティ・スタジアムで行われた。この試…

ヨーロッパ最強を決めるラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」が2月4日(土)に開幕。第2節では今大会の優勝を占う注目の一戦、「ウェールズvsイングランド」がウェールズのホームであるプリンシパリティ・スタジアムで行われた。

この試合の中継では、日本代表で「トップリーグ」と「日本選手権」の2冠を達成したサントリーサンゴリアス、畠山健介選手(PR/プロップ)がゲストとして初の解説に挑んだ。試合後、ゲームを振り返ってもらうとともに、今後のシックス・ネーションズの展望などを伺った。

――今日の試合が終わってみての率直な印象、感想をお願いします。

すごいゲームでした。ウェールズのほぼ勝ち、という内容でしたが、蓋を開けてみたらイングランドの逆転勝利ということで、ラグビーは何があるか本当にわからない。ひとつの判断ミスでああなってしまうのが強豪国同士のテストマッチなのかなと思いました。プレッシャーがある中でいかに良い判断を続けていけるか、その準備が大事なんですけどね。すばらしいハイレベルな試合を観させていただきました。

――両チームで印象に残った選手は?

うーん、そうですね。ウェールズは誰がということよりも、全体的にやろうとしていたことが出来ていたのかなと思います。番組の解説でも言わせて頂きましたが、タックルでは倒しにいかずに抱え込んで2人目が絡みにいく。抱えている1人目に対してイングランドがタックルしにいって、イングランドの選手は倒れている。ウェールズの選手の1人目は倒れているけど、2人目は倒れていないのでそのまま絡みにいける。それで、ターンオーバーが何度もありました。ウェールズはそのプレーが試合終盤途中までは出来ていたので、それでイングランドはテンポが出なかったのかなと思います。ウェールズ全体のやりたいことが見えていたので、全員が頑張っている印象がありました。イングランドは、場面、場面でタレントが変わりましたね。ネイサン・ヒューズ選手(No.8/ナンバーエイト)は前半良いボールキャリーがありましたし、80分通してはマロ・イトジェ選手(FL/フランカー)が高いワークレートを見せました。あと、リザーブで入ってきた選手が良い活躍をしましたね。
そういう点でいうと、ウェールズはリザーブで入ってきた選手がうまく活躍できなかったのが、チームが波に乗っていけない理由だったのではないかと少し感じました。

――イングランドは前節のフランス戦も70分まで負けていて、ウェールズ戦も75分まで負けている展開でしたが、負けない強みはどういうところでしょうか?

最後のエリオット・デイリー選手(WTB/ウイング)のトライもそうですけど、あの時間帯であのスピードが出るのは相当負荷をかけたトレーニングをしていると思うんですよ。僕らもワールドカップ前までは、とにかくどんな大会でもハードトレーニングを合間に入れて、疲れた状態で大会に臨んでいました。ある程度のコントロールはしていると思いますけど、直前までハードトレーニングをしていたんでしょうね。イングランドは疲労もあったと思いますけど、疲労時のパフォーマンスっていうのが勝敗を分けたのかなと思いました。

――あと3節残っていますが、畠山選手はどんな展開を予想しますか?

ウェールズは次のスコットランド戦がすごく大きな試合になると思います。そこで勝つか負けるか1勝2敗になるのか、2勝1敗になるのか、優勝に近づけるのか、遠ざかるのかがはっきりするので、ウェールズは何が何でも次のアウェーでのスコットランド戦に勝たないといけない。イングランドはイタリアには順当にいけば負けることはないと思うので、しっかり修正をする意味でどう戦うか。まあ、セットピースでプレッシャーをかけて前に出て、手堅いラグビーをすると思いますけど。その次のスコットランド戦がカギになるかなと思います。どちらもスコットランドの試合がカギになってきますね。逆にスコットランドは、今調子は良いですけど厳しい戦いが続きますね。

――畠山選手の今後の目標は?

日本選手権の決勝を戦ったパナソニックワイルドナイツはブリスベンで行われた「ブリスベン・グローバル・テンズ」(10人制大会)に参加して、よりグローバルな視野で日本ラグビー界をけん引してくれています。サントリーがどうありたいかというのは、選手の僕には出せない答えですけど、日本ラグビー界のためにも出来れば世界を常に渡り歩くようなチームでありたいし、いて欲しいと思います。そして、僕だけではなく皆が世界レベルのパフォーマンスが出せるように、それこそ自分たちが“インターナショナル・スタンダード”という言葉を掲げているので、しっかりそこにコミット出来るように、しっかり休んで体を整えて、またハードワークできるように気持ちの部分をしっかり整えたいなと思いますね。
同じことをしていても優勝できないと思うので、今年はどこを強化していくのか、どこを改善していくのか明確なものを掲げていく必要があるのかなと。それが途中でぶれてしまうと迷ってしまうので、結果が出にくくても信じて最後までやることが大事だと思います。そのためにいろんな試合を見るなり、世界の情報を入手したり、個人で取り組んで必要があるのかなと思っています。

◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆

★「ラグビー フランスリーグ TOP14」
ラグビー世界最高峰のプロリーグ「TOP14」。五郎丸歩選手が所属するRCトゥーロンの試合を中心に毎節2試合放送!

第18節:
RCトゥーロンvsリヨン 2/19(日)午前4:30~[WOWOWプライム]
モンペリエvsトゥールーズ 2/19(日)深夜2:15~[WOWOWライブ]

★「生中継!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
ヨーロッパのラグビー強豪6カ国が参加して行なわれる大会の模様を全15試合生中継!

第3節:
スコットランドvsウェールズ 2/25(土)夜11:10~[WOWOWライブ]
アイルランドvsフランス 2/25(土)深夜1:40~[WOWOWライブ]
イングランドvsイタリア 2/26(日)夜11:50~[WOWOWライブ]

第4節:
ウェールズvsアイルランド 3/11(土)午前4:50~[WOWOWライブ]
イタリアvsフランス 3/11(土)夜10:15~[WOWOWライブ]
イングランドvsスコットランド 3/11(土)深夜0:45~[WOWOWライブ]

最終節:
スコットランドvsイタリア 3/18(土)夜9:15~[WOWOWライブ]
フランスvsウェールズ 3/18(土)夜11:35~[WOWOWライブ]
アイルランドvsイングランド 3/18(土)深夜1:50~[WOWOWライブ]

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