【明治安田J1リーグ 第16節 横浜FCvsアビスパ福岡 2021年5月26日 19:03キックオフ】 前半、横浜FCは…
【明治安田J1リーグ 第16節 横浜FCvsアビスパ福岡 2021年5月26日 19:03キックオフ】
前半、横浜FCは3-4-3のシステムが上手く機能し、福岡に試合の流れを握らせなかった。前寛之が「相手の守備も素晴らしかった」と称したように6連勝中だった好調福岡を相手に良い守備から試合の流れを握った。
積極的に出ていって球際を戦うことでファウルの判定を受けてしまうことが多くなっていき、笛に対してスタジアムが不満を示すようになったが、選手たちはその雰囲気には乗らずに集中して冷静さを保っていた。マギーニョやクレーベも、手を広げるジェスチャーをしつつすぐに持ち場に戻っていった。
そんな横浜FCペースが一瞬で終わってしまうかもしれない場面があった。
後方でのパス交換でゴールキーパーの市川暉記がまさかの空振り。幸いボールはなんとかゴールには入らずコーナーキックになったが、福岡がここで一気に畳み掛けて流れをもっていく可能性は十分にあった。
しかし、市川はすぐに自分を取り戻した。高橋秀人が真っ先に声をかけると、チームメイトたちが慌てて戻ってきた頃にはもう表情が戻っていた。やっちゃいました、という恥ずかしさを隠す笑顔を見せることができるのは、強張って固まってしまうことよりもずっと頼もしかった。横浜FCはこのコーナーキックを弾き返し、再び自分たちのペースで試合を進めることができた。
前半を1-0で終えると、高橋は市川を待ち、再び声をかけて一緒に歩いていった。
■市川成長の土壌はバッチリ
ミスに対してすぐにしっかりと声がかかるというのは、個人でもチームでも、あるべき姿を失わないために大事なことだ。反省をすることと下を向くことは違う。悪い流れを引き摺らず、気持ちを次のプレーに向けることができれば、苦しい中に光明が見えてくる。
市川は9日の清水戦で先発に抜擢されたばかりで、J1でプレーするのはこの日で3試合目だった。まだまだ試合を通じて成長をしていく段階にある22歳にとって、下を向かずにプレーを続けられる雰囲気を作ってくれることがどれだけありがたいことだろうか。ミスを成長する力に変えることができる環境で経験を重ねれば、守護神に相応しい頼もしさも次第に備わってくるだろう。
その雰囲気を先頭に立って作り上げているのはやはり高橋だ。チームメイトを引き締めるだけでなく、自身にミスがあった時にも自ら責任の所在をはっきり周りに伝えて気を引き締める。
■高橋の姿勢は期待できる
試合後、横浜FCの公式Twitterを通じて高橋は「クラブの主軸を担うような新しい選手が出てきているので、そういう選手たちが持つ、横浜FCを引っ張るんだ、という熱い気持ちを結果に繋げられるような雰囲気を作りたい」とコメントを残しただけでなく、自身のTwitterで「後半の立ち上がりの腰の引けた雰囲気に納得できない。僕ができることはもっとあったはず」とも発信し、勝てなかったことを悔いた。
最下位に沈んでしまっている横浜FCだが、高橋が率先して声を上げるチームは、決して下を向かず上昇の準備を着実に整えつつある。あとは1勝が全てを変えてくれる。
■試合結果
横浜FC 1-1 アビスパ福岡
■得点
26分 クレーベ(横浜FC)
59分 ブルーノ・メンデス(アビスパ福岡)