【UEFAヨーロッパリーグ決勝 ビジャレアルvsマンチェスター・ユナイテッド 2021年5月26日(日本時間28:00キ…

UEFAヨーロッパリーグ決勝 ビジャレアルvsマンチェスター・ユナイテッド 2021年5月26日(日本時間28:00キックオフ)】

 ハーフウェイラインに並んでいた黄色いユニフォームが、一気にゴールマウスに向かって走り出した。押し寄せるその波の中を1人ゆっくりと戻ってくるのはダビド・デ・ヘアだ。

 1人も失敗せずに11人目のゴールキーパーまで順番が回ってきたPK戦が終わり、今シーズンのヨーロッパリーグを制したチームはビジャレアルとなった。小さな田舎町のクラブが世界屈指のメガクラブを倒してヨーロッパのタイトルを手にした。

 左のルーク・ショーではなく右のアーロン・ワン=ビサカが攻守にフル回転することで試合を進めることができていたユナイテッドだが、それはビジャレアルが優れていたということも意味している。

 前半、個では上回られる、ということを織り込み済みの戦い方でユナイテッドの左サイドから直接攻撃されることを防ぐことにしたウナイ・エメリ監督に対し、ユナイテッドは空いている右サイドからの攻撃を選択。エメリ監督の想定よりもワン=ビサカが攻撃面で急成長を遂げていたかもしれないが、戦い方として右サイドからのクロスは入れられてもいいことにしていたビジャレアルの守備は破綻することなく無失点で45分を終えた。

■ビジャレアルの狙い通りの展開に

 ビジャレアルの攻撃がセットプレーに活路を見出していることは早い時間から明らかだった。15分のコーナーキックではがら空きの大外を使ってユナイテッドを慌てさせている。29分の先制ゴールはジェラール・モレノがヴィクトル・リンデロフの背後から入って行く形で決まり、セットプレーでの様々なパターンを練ってこの試合に臨んでいたビジャレアルの狙い通りの展開になった。

 あくまでもいつも通りに戦おうとすることが第一にあり、上手くいかなくなった時に別の個を使うという選択をするユナイテッドと、この試合のためだけに戦い方を変えてきたビジャレアル。これは2チームの戦力差からすれば当然の展開ではあるが、前半を1-0で終えた時点でエメリ監督の術中に嵌ってしまっていた。

 55分、ゴールを決めたエディンソン・カバーニは即座にボールを回収し、まだ負けているかのようにすぐに自陣へと戻った。1点をリードしていたビジャレアルは既に負けなければいいモードになっており、事故のような形で同点ゴールを奪えたものの、ここで一気に押し切らなければこのままずるずるいってしまう、という選手の実感がそうさせた。そしてその予感は的中してしまう。

■試合結果

ビジャレアル 1―1 マンチェスター・ユナイテッド

PK戦11-10でビジャレアルが優勝

■得点

29分 ジェラール・モレノ(ビジャレアル)

55分 エディンソン・カバーニ(マンチェスター・ユナイテッド)

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