■5月26日/J1第16節 湘南ベルマーレー川崎フロンターレ(レモンガス) 川崎フロンターレが悔しい引き分けを喫した。…
■5月26日/J1第16節 湘南ベルマーレー川崎フロンターレ(レモンガス)
川崎フロンターレが悔しい引き分けを喫した。湘南にチャンスを作られ、56分に先制を許す。それでも82分にレアンドロ・ダミアンのオーバーヘッド弾で同点に持ち込み、今季の無敗記録を「19」に継続。開幕からのこの無敗記録は、2015年に浦和レッズが記録したものと並び、歴代最長となった。連続無敗記録は「24」とし、自分たちの記録をさらに更新した。
前半から湘南にペースを握られ、川崎はいつもの強さを見せることができなかった。57分に家長昭博と三笘薫をピッチに送り込んで以降は押し込む時間が増え、さらに77分にレアンドロ・ダミアンが入って以降、それがより顕著になった。実際、同点弾を奪ったのは82分で、最強3トップがそろってからの時間だった。
この試合に勝利すれば、鬼木達監督は監督として100勝を達成。しかも、最速での3ケタ勝利到達となる。またチームとしても、引き分け以上なら2015年に浦和レッズが記録した開幕無敗記録に並ぶため、敗戦は絶対に避けたい試合だった。しかし、チャンスをより多く作ったのは湘南のほうだった。
「最初、難しい時間を過ごした」
「相手がウイングバックを含めて積極的に出てきた。それをひっくり返したいところと、もっと間で、近い所で受けられれば変わったかなと。焦れずにセンターバックとアンカーのところで動かせれば良かったが、そこまでなかなかいかなかった」
試合後、鬼木達監督の口から出たのは反省の弁ばかりだった。
■鬼木監督が見せたいつもと違う姿
そんな展開で、鬼木達監督が非常に珍しい場面を見せた。それは、後半飲水タイムのことだ。鬼木監督は試合中に指示を出すときはマスクを外して声を出す。しかし、飲水タイムとなると必ずマスクをして選手に指示を出す。仮にマスクをベンチに置いてしまっているタイミングで飲水タイムとなっても、小走りでベンチまで戻ってマスクをするほど気を遣う指揮官だ。
他のチームの監督に目を向ければ、必ずしも飲水タイムにマスクをするわけではない。たとえば対戦相手の浮嶋敏監督は飲水タイムにマスクをしないで指示を出している。こうした光景は珍しくなく、逆にマスク姿が珍しい監督すらいる。
この試合で、鬼木監督は前半の飲水タイムにはいうも通りマスクをして指示を出した。しかし、後半の飲水タイムにはマスクをしないで指示を出していた。その是非を問いたいのではなく、ルーティンを忘れてしまうほど、鬼木監督は気持ちのうえで前のめりになっていたのだ。
「後半の入りのところ、自分のところでしっかりマネジメントしないといけなかった。もう1回、相手は勢いを出す可能性があった。そこを消さなければならなかった」
「ハーフタイムで(選手を)代えるなら代えるというのも手としてあった。早めに選んで交代したが、その一瞬で点を入れられた」
こう試合後に振り返ったように、交代のタイミングで葛藤があった時間だった。
■ホームで単独記録に
それでも、82分にダミアンの得点で追いついたのは、やはり強い川崎。これで今季の公式戦すべてで得点を奪ったことになる。もちろん、無敗記録も継続している。次節の鹿島アントラーズ戦で引き分け以上ならば、開幕からの無敗記録は川崎単独のものになる。
鹿島はザーゴ監督から相馬直樹監督に指揮官を交代して以降、白星が大きく先行するチームで、難敵といえる。現在の順位は6位。2ケタ順位に沈んでいた今季序盤の姿はもうない。1試合あたりの平均得点数も、監督交代後はグッと伸びている。それでも、川崎が負ける理由にはならない。
湘南との試合後、笑顔こそなかったものの開幕からの19戦無敗という記録は偉業だ。100勝到達は次節に持ち越しとなったものの、指揮官の手腕に間違いはない。川崎が自分たちに課す使命が大きいからこそ、次戦、ホーム等々力で、この引き分けという教訓を生かせるか。