第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕まで1か月を切った。野球日本代表「侍ジャパン」は3度目の優勝を目指すが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコなどにメジャーのスター選手が揃い、ハイレベルな戦いが予想される。■…

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕まで1か月を切った。野球日本代表「侍ジャパン」は3度目の優勝を目指すが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコなどにメジャーのスター選手が揃い、ハイレベルな戦いが予想される。

■“スター候補生”のプレーも楽しみの1つ、「世界はダイスケ・マツザカを知った」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕まで1か月を切った。野球日本代表「侍ジャパン」は3度目の優勝を目指すが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコなどにメジャーのスター選手が揃い、ハイレベルな戦いが予想される。

 一方、日頃からメジャーリーグを見ている米国のメディアやファンにとっては、まだ見ぬスター候補生のプレーもWBCの楽しみの1つとなっている。当然、日本人選手もその「対象」。将来のメジャー移籍へ向けて、すでに大きな注目を集めている大谷翔平投手(日本ハム)は右足首痛で出場を断念したが、菅野智之(巨人)、則本昂大(楽天)といった実力派投手や、筒香嘉智外野手(DeNA)、山田哲人内野手(ヤクルト)といった若き強打者たちも熱視線を浴びそうだ。

 過去に米国の野球ファンに鮮烈な印象を与えた選手は多いが、その代表格といえるのが松坂大輔投手(現ソフトバンク)。西武時代の2006年には日本の初優勝に貢献し、MVPに輝くと(連覇を達成した2009年の第2回大会もMVP)、翌2007年からはポスティングシステム(入札制度)でレッドソックスに移籍した。MLB公式サイトは、第4回大会の開幕を前に「世界はダイスケ・マツザカについて知った」とのタイトルで、第1回大会の活躍を振り返る1分26秒のダイジェスト映像を制作。過去のスター候補の“象徴的存在”として日本のエースを挙げた。

■今も米記者の記憶に残る活躍「世界的な舞台でダイスケ現象を見られた」

 映像ではまず、過去に150人以上のメジャーリーガーがWBCに参加していることに言及。そんな中で、NPB所属ながら存在感を示した松坂について「日本のスターティング・ピッチャー、“センパツトウシュ(先発投手)”はすぐさま米国ファンに親しまれるようになった」と、日本語を交えて紹介している。

 さらに、圧倒的なピッチングの映像を交えつつ、米メディアの声も紹介。地元紙「ニューヨーク・デイリー・ニューズ」のアンソニー・マッキャン記者は「世界的な舞台でダイスケ現象を見ることができて素晴らしかった」と話し、MLB公式サイトの名物記者であるジョン・モロシ氏は「ダイスケ神話の誕生だ。ジャイロボール。我々の理解が追いつかない球だった」と絶賛している。

 2015年に日本復帰を果たした松坂は、昨年までの2年間でわずか1試合の登板に終わった。3年契約の最終年となる今季は、順調にキャンプを過ごしている。11年前の記憶は、今も米記者の記憶に鮮明に残っている。日本を2度の世界一に導いた「平成の怪物」はWBCイヤーに復活を果たせるだろうか。