【ブンデスリーガ シュトゥットガルトvsアルミニア・ビーレフェルト 2021年5月22日(日本時間22:30キックオフ)…

ブンデスリーガ シュトゥットガルトvsアルミニア・ビーレフェルト 2021年5月22日(日本時間22:30キックオフ)】

 今季の集大成のようなゴールだった。

 現地時間5月22日に行われたブンデスリーガ最終節。1部残留を賭けた試合で、2人の日本人選手が輝きを放った。

 前半は7割を超える支配率でシュトゥットガルトにボールを持たれ続け、耐える時間のほうが長い展開。12分に堂安律がゴールを脅かす鋭いシュートを放つなど、チャンスがないわけではなかったが、基本的にビーレフェルトは守勢に回ってカウンターを狙った。

 試合が動いたのは後半に入ってから。66分、奥川雅也が高い位置でナウィル・アーマダからボールを奪い、ボックスの左で仕掛けてPKを獲得。ザルツブルクで磨いたプレッシングが活きた場面と言えるだろう。この重圧のかかる状況でも、主将のファビアン・クロスがきっちり決めて、ビーレフェルトが先制。さらに72分、チームの1部残留を決定づけるゴールを決めたのは、堂安だ。

■堂安に期待できる

 右サイドでボールを持った東京五輪代表MFは、ボックスの中のアンドレアス・フォクルザマーに預けて、自らペナルティエリアに入っていく。

 背番号21から再びボールを貰った堂安は、右足で行くぞ行くぞと見せかけて、カットインから左足でシュート。対面したパスカル・ステンツェルは、まんまとフェイントに引っ掛かった。このゴールは、ビーレフェルトのブンデス残留を決定づけたということだけでなく、堂安自身にとっても、今季の集大成のゴールと言える。

 不得手だった右足を克服しただけでなく、さらに得意としていたカットインからの左足シュートに磨きがかかったのである。PSVからレンタルで加入したこの1年で、“助っ人”としての力を証明し、得点のバリエーションを広げ、まさにアタッカーとして一皮むけたのだ。

 そして、この堂安の卓抜した得点能力は、東京五輪を戦うU-24日本代表の得点源として、大いに期待できる。いくら地元開催とは言え、グループリーグで同居したメキシコとフランス相手に、ポゼッションで圧倒できるとは限らない。シュトゥットガルトを相手にしたビーレフェルトのように守勢に回らざるを得ない時間帯も、ゲームプランを組み立てる上で考慮する必要があるだろう。

 よって森保一監督も、3人のオーバーエイジを遠藤航酒井宏樹吉田麻也という守備のスペシャリストに絞り込み、比重を後ろに置いたスタイルで本大会を戦おうとしているのではないか。そこでカウンターのフィニッシャーとして期待できるのが、堂安だ。

■堂安は東京五輪の切り札となる

 耐える時間が長い苦しい展開でも、強靭なメンタリティを発揮し、ここぞという局面で点を取れることは、今季のビーレフェルトで実証済み。特に、東京五輪のトーナメントで無事に準決勝に進めば、メダルを賭けた大一番で対戦するのは、C組とD組を勝ち抜いてきたスペイン、アルゼンチン、ドイツ、ブラジルのどこかと予想される。

 もちろん思わぬダークホースが相手になる可能性もあるが、いずれにせよ強国相手の大一番で勝つには、固い守備から数少ないチャンスをきっちり決められるかが重要なことは、過去の国際大会が証明している。

 つまり、“A代表の重鎮を中心とする守備+フィニッシャーとしての堂安”が、東京五輪を戦う上で重要な武器となるはずだ。

■結果

シュトゥットガルト 0-2 アルミニア・ビーレフェルト

■得点

66分 ファビアン・クロス(ビーレフェルト)

72分 堂安律(ビーレフェルト)

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