イタリアのローマにあるフォロ・イタリコ競技場でラファエル・ナダル(スペイン)が刻んできた歴史は、さらに良いものへと進化し続けている。ナダルは「ATP1000 ローマ」の決勝で現在世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を7-5、…

イタリアのローマにあるフォロ・イタリコ競技場でラファエル・ナダル(スペイン)が刻んできた歴史は、さらに良いものへと進化し続けている。ナダルは「ATP1000 ローマ」の決勝で現在世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を7-5、1-6、6-3で下し、自身の持つ最多記録を更新する10度目の優勝を果たした。【動画】ナダル、ジョコビッチを破り10度目の優勝!ATP1000ローマ/決勝

この大会を制したことで、グランドスラム20度優勝を誇るナダルは、ジョコビッチが持つマスターズ1000大会での36度優勝という最多記録に並んだ。それだけではなく、これによりナダルはもう一つ驚異的な記録でジョコビッチを追い抜くことに成功した。ウェブメディアEssentially Sportsが報じた。

現在34歳のナダルが、勝利へのあふれる意志なしに戦った試合は選手生活において一つもないのではないだろうか。ローマの決勝で第2セットを1-6で落とした後、ナダルは立ち直り、またしても勝ちをもぎとった。この試合での勝利は、彼の輝かしいキャリアにおける1,022個目の勝利にあたる。

1,022回の勝利に対して、ナダルはたったの207回しか敗戦していない。さらに、今回の勝利でナダルはジョコビッチをわずかに抜き、オープン化以降のATPツアーでの生涯勝率でトップに立った。現在ナダルの勝率は83.2%で、ジョコビッチは83.0%(950勝195敗)だ。

通算での3位はビヨン・ボルグ(スウェーデン)の82.4%(654勝140敗)で、通算4位、現役3位はロジャー・フェデラー(スイス)の82.0%(1,243勝273敗)。現役の4位は通算10位のアンディ・マレー(イギリス)で、77.0%(677勝202敗)。通算で上位20位までに入っている現役選手は、他にはいない。

ビッグ3はこれからもこの熾烈な争いを続けていくことだろう。次世代選手の誰かが彼らの勝率を抜くことはできるだろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」でのジョコビッチ(左)とナダル(右)

(Photo by Shaun Botterill/Getty Images)