昨季最下位に沈んだT.T彩たまが、今季に懸けている。このシーズンオフに、東京五輪代表の丹羽孝希、そして岡山リベッツからキャプテンの上田仁の獲得を立て続けに発表した。ところで、プロ卓球チームの監督は、今のシーズンオフはどんな仕事をしているのだ…
昨季最下位に沈んだT.T彩たまが、今季に懸けている。
このシーズンオフに、東京五輪代表の丹羽孝希、そして岡山リベッツからキャプテンの上田仁の獲得を立て続けに発表した。
ところで、プロ卓球チームの監督は、今のシーズンオフはどんな仕事をしているのだろう。
逆襲のシーズンに向けて日々練習を積むT.T彩たまの練習場に伺い、坂本竜介監督に話を聞いた。
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
監督業は人間マネジメントだ
――この時期はどんな過ごしかたですか?坂本監督:いつもは一番気が重いんですよ。僕はGMでもあるんで、選手の契約を取るのも、終了を伝えるのも自分だし。
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
写真:神巧也(T.T彩たま)/提供:©T.LEAGUE
ただ、やっぱり椅子取りゲームでもあって、出れる選手、出れない選手が毎試合出てくる。出れない選手が悔しいと思いながら、どれだけ応援できるか。
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
――個人スポーツでもあり、チーム戦でもありますよね。
坂本監督:だからこそ、早く選手を一緒にして協調性を出していきたいんですよね。――なるほど。坂本監督:あとは、選手一人一人の練習メニューは違うし、バックハンド一つとっても身体の特徴と使い方が違うから、(松平)健太と神に同じ方法で教えられるかって言うと、できない。それも卓球のマネジメントの難しさでしょうね。僕は好きなので面白いんですけど。
写真:鮮やかな松平健太のバックハンド/撮影:ラリーズ編集部
卓球のプロは「身近だけどすごい人」を目指すべき
――卓球のプロチームとしては、何を大事にしてますか?坂本監督:僕の中では、親近感だと思っていて。ブンデス時代にも感じてたんですけど、身近だけどすごい人っていうのは、他のスポーツにはない、卓球でしか体現できないんことなんじゃないかって。――会場での応援を見ても、T.T彩たまはそのイメージがありますが
写真:坂本監督にエールを送る彩たまサポーター/撮影:ラリーズ編集部
卓球だけやっててもダメな時代
――選手自身の発信も増えましたよね。坂本監督:大事なことは、自分のためにやっているということを選手自身がわかっていること。今までだったら卓球選手は卓球だけ、野球選手は野球だけだけやってればよかったけど、今は競技の強い弱いはもちろん、ファンもスポンサーさんも選手の人間性を見ている。プロ選手としてそこがわかっていることが重要です。
写真:神巧也(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
写真:坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:田口沙織
(>>丹羽孝希、上田仁らを加えて今季に臨むT.T彩たま「結果が必要な一年」【後編】に続く)
取材・文:槌谷昭人(ラリーズ編集長)