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5月14日から3日間にわたり開催された、3x3のテストイベント『READY STEADY TOKYOーバスケットボール(3x3 バスケットボール)』(主催:東京2020組織委員会)では日本バスケットボール協会より派遣された男子代表候補の中に、U23代表候補が数多く名を連ねた。24名中14名を数える。東京五輪に向けた強化はもちろん、3x3は競技としてその先も続いていくため、若き世代を招集し、鍛えることは必要だ。今回、現場で得られた選手たちの声を届けたい。
横地聖真は慣れない中、チームメートとアジャスト
まず1人目は筑波大学2年の横地聖真(191センチ)だ。3x3のプレーは福岡大学附属大濠高校時代にU18日本代表として出場した2019年の『FIBA 3x3 U18 Asia Cup 2019』以来。約2年ぶりのプレーにミックスゾーンでは「難しかったですね。ボールが(5人制と)違いますし、環境も違うので最初は全然シュートが入らなくて苦労しました」とコメント。
それでも報道陣に公開された試合では、オリンピック代表候補の小松昌弘らJAPAN Aに対して2本の2ポイント含む6得点を挙げ、チームも17−20と善戦した。「初日(14日)の試合で先ほどのAに21対10でノックアウトされ、2ポイントの確率がチームで1/15でした。やっぱりもっと入らないと勝てないので、そこから自分たちで(ディフェンスの)ギャップから2ポイントを決めることを意識してやりました」と、仲間と話し合いを重ね改善を図ったようだ。
「この経験をチームに還元したい」と土家大輝
そして2人目は横地と同じチームだった早稲田大学3年の土家大輝(171センチ)だ。過去には今年3月の3x3日本選手権大会で4強に進出したWILL(ウィル)で競技経験があるものの、代表招集は初。当初は「サイズがあるわけでもなく、3x3向きかと言われたらそうでは無いので不安も少しありました。ただオリンピックの会場でプレーできることは楽しみでもありました」と様々な感情が入り混じった。それでも大濠高校の先輩、川島聖那(法政大学4年)や後輩の横地という3x3経験者がいたことで「本当に話やすく、色々と教えてもらったので気持ちは楽になりました」とも話し、3日間で収穫もあったようだ。
「屋外で3x3は初めてでした。開放的で風や雨など天気に左右されることは普段とは違った経験で、アジャストが難しかったです。でもオリンピック代表候補の方と一緒にプレーできたことは、とても良い経験になりました」
ここで言う「良い経験」は具体的に言えば「コミュニケーション」。土家は「合宿を通してオリンピック代表候補の方たちの姿を見て、チームの結束力と言うかコミュニケーションの取り方は勉強になりました」と明かし、オフボールやスクリーンの使い方などプレーの学びを含めて「5対5のチーム(早稲田大学)へ戻ったときにチームに還元したい」と話した。
津屋一球は「コミュニケーションの大事さを感じました」
最後は三遠ネオフェニックス所属の津屋一球(190センチ)だ。今シーズン途中に東海大学から特別指定選手として加入し、今年2月に選手契約を締結。さらに来シーズンの契約も既に発表された期待のBリーガーである。3x3の代表招集はもちろん初。テストイベントでは保岡龍斗(秋田ノーザンハピネッツ/BEEFMAN.EXE)、杉浦佑成(島根スサノオマジック/TOKYO DIME.EXE)、三谷桂司朗(筑波大学2年生)とチームを組み、手ごたえををこう話す。
「他のBリーグの選手や3x3のプロ選手とプレーできて、より自分が成長できることを実感しています。保岡さんを軸に杉浦さん、三谷君の4人とすごいコミュニケーションを取って改めてバスケットボールにおけるコミュニケーションの大事さを感じました。バスケはただ体だけを使うのではなく、頭も使わないといけない。改めて学んだ合宿でした」
彼らの言葉から感じる共通点は「コミュニケーション」。3x3はヘッドコーチをベンチに置けず、試合中は自分たちで状況判断し、どう戦うのか。チームメイトと話し合い、最適解を見つけていく作業は5人制以上に求められる。それゆえにチームを作りあげる過程で成長や手ごたえをダイレクトに感じることができる面白さがある。将来性あるU23代表候補の前途に期待したい。
文=大橋裕之
写真=加藤誠夫