TEAM123456789計早 大3000000025明 大00121301×8(早)●徳山、森田直、加藤、山下―岩本◇…

TEAM
早 大
明 大×
(早)●徳山、森田直、加藤、山下―岩本
◇(本塁打)蛭間3号3ラン(1回)、岩本1号2ラン(9回)

 およそ3週間ぶりに有観客での開催となった、この日の東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)。早大は、初回に1の3ランで先制するが、投手陣がピリッとしない。先発・1が5回に逆転を許すと、後を受けた1も3点を失う苦しい展開に。9回に1が2ランを放つも、反撃には遅すぎた。今季4敗目を喫し、わずかに残っていたリーグ戦連覇の可能性がついに消滅した。

 電光石火の先制劇だった。早大は初回、1番・1が右前打で出塁すると、2番・1の初球でバスターエンドランを敢行。これが見事に決まり、無死一、三塁の状況をつくると、打席には法大2回戦で負傷交代した蛭間を迎える。初球、高めの直球を振り抜いた打球は、左翼席に飛び込む先制の3ランに。蛭間の『完全復活』を印象づける活躍で、早大はわずか5球で3点を先制する。

 


先制の3ランを放ち笑顔の蛭間

 

 しかし、先発・徳山がこのリードを守ることができない。3回に1点を失うと、味方が1死二、三塁のチャンスを逃した直後の4回裏。守備のミスが絡み、明大打線に捕まる。無死一、二塁の場面で9番・竹田祐(4年)が試みた犠打を、三塁封殺を狙った一塁手・1が打球をファンブル。さらに一塁への送球も乱れると、この間に1点を失う。岩本が、「相手の足を警戒する中でいつも通りのプレーができなかったことが原因」と振り返るように、『足』というプレッシャーによって、ミスが誘発されてしまった。続く1番・陶山勇軌(4年)に右前適時打を打たれて、同点に。さらに5回には、2死三塁から6番・篠原翔太(4年)に左前適時打を浴びて、勝ち越し点を献上する。「イニングを重ねるごとに球威が落ちてきた印象」(岩本)と言うように、徳山は2巡目以降、明大打線に集中打を浴びて、5回でマウンドを降りた。

 

 逆転をされたものの依然1点差であり、『次の1点』が勝敗に大きく影響する局面。その『次の1点』をものにしたのは明大だった。6回、2番手の森田直が1死一、二塁のピンチを招くと、2番・村松開人(3年)に適時打を浴びて、点差を2点に広げられる。さらに、2死二、三塁から4番・上田希由翔(2年)が放った打球は、前進守備の外野の頭上を破る2点適時三塁打となり、これで4点差に。明大先発・竹田が尻上がりに調子を上げていただけに、あまりに痛すぎる3点だった。

 


6回、追加点を許した森田直

 

 一方の打線は、蛭間の3ラン本塁打以降、4度得点圏に走者を進めるもホームベースが遠い展開が続く。最終回、4番・岩本に打った瞬間それとわかる今季1号の2ランが飛び出したが、反撃には遅すぎた。5ー8で敗れ、リーグ戦連覇の夢は絶たれることになった。

 


9回、今季1号となる2ランを放った岩本

 

 投手陣が15安打を浴びて敗れたこの試合。投手陣の乱調と明大打線の鋭い振りもさることながら、明大打線の『足』にも苦しめられた。3つの盗塁を許しただけでなく、たびたびヒットエンドランを仕掛けられ、投手にはかなりのプレッシャーがかかっていたはずだ。岩本は、「けん制や間を使いながら、相手にスタートを切らせにくくするよう対策を練ったり、足の速い走者を出さないことを意識した」と言うが、相手が一枚上手だった。

 一方の打線は、好機での『あと一本』に課題を残したが、今季初の二桁安打となる10安打を記録したことは明るい話題だ。好調が続く上位打線だけでなく、リーグ戦初スタメンの1が2安打の活躍。さらに、不振にあえいでいた1に待望の今季初安打が飛び出すなど、各々の調子は決して悪くないはずだ。岩本が、「残りの試合を勝ち切り、いいかたちで秋につなげられる試合をしたい」と言うように、残りの3試合で一つでも多くの実りを得ることが、『強い早稲田』復活には欠かせない。

(記事 杉﨑智哉、写真 倉持七海)

             黄字は打点付き

早大打者成績
打順守備名前
1(中)鈴木萌斗530.370右安中安 左安  捕ゴ 投ゴ
2(三)中川卓也420.269中安二ゴ 遊飛  四球 中安
3(右)蛭間拓哉513.333左本空三 二ゴ  空三 右飛
4(捕)岩本久重412.227死球 三ゴ 中飛 遊ゴ 左本
5(一)丸山壮史400.182捕犠 左飛 二ゴ  二ゴ右飛
6(二)橘内俊治320.286四球 左安 空三  左安 
7(遊)熊田任洋400.222見三 投ゴ  中飛 二ゴ 
8(左)野村健太310.050二ゴ  中安 中飛   
 西田燎太100.000       見三 
9(投)徳山壮磨100.000 中飛 投犠     
 吉納翼100.000     二ゴ   
 森田直哉000.―         
 加藤孝太郎000.―         
 今井脩斗100.000       二ゴ 
 山下拓馬000.―         
早大投手成績
名前
徳山壮磨5225901243.96
森田直哉4002/34003310.80
加藤孝太郎2001 1/3000004.15
山下拓馬4001200112.08
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位 慶 大立 大明 大法 大早 大東 大勝ち点
慶 大○11-4○6-5
○4-1
●1-2
○7-1
 ○7-0
○11-6
立 大●4-11 △2-2
○3-1
○10-3
○5-4 
○4-2
○11-3
5.5
明 大●5-6
●1-4
 ○3-1
●2-6
○8-5○11-0
○17-2
法 大○2-1
●1-7
△2-2
●1-3
●1-3
○6-2
●0-2
○5-1
 3.5
早 大 ●3-10
●4-5
●5-8○2-0
●1-5
○6-5
△0-0
2.5
東 大●0-7
●6-11
●2-4
●3-11
●0-11
●2-17
 ●5-6
△1-1
0.5

 

コメント

岩本久重副将(スポ4=大阪桐蔭)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

上手く(前の試合から)修正ができて、前半は自分たちのペースで試合を運べたのですが、(明大打線に)安打を多く許し、流れを渡してしまったことで多くの失点を重ねてしまい、負けてしまったと思います。

――リーグトップの打率を誇る明大打線に対し、試合前にはどういった対策を講じてきましたか

相手のビデオを見ながら対策を立てていて、特に足でかき回してくることは警戒していたのですが、試合の中で盗塁やセーフティバントを決められ、相手のペースとなってしまいました。

――話にもあがったように明大は機動力を絡めた野球を展開してきましたが、どういったことを意識して守りに就いていましたか

投手で言えば牽制や間を使いながら、相手にスタートを切らせにくくするよう対策を練ったり、足の速い走者を出さないことを意識して守りに就いていました。

――打線は初回から蛭間拓哉選手(スポ3=埼玉・浦和学院)の本塁打で3点を奪いました。この時の心境を教えてください

まず5球で点が入ったと思うのですが、先頭の鈴木(萌斗、スポ4=栃木・作新学院)が出て足を絡めた攻撃で仕掛けることができた回で、蛭間の本塁打も芯を捉えた当たりだったので、いい滑り出しだなと感じました。

――その後の回では好機を演出しながらも、あと一本が出ない試合となりました。この結果は守りの面でも影響を及ぼしましたか

自分たちがベンチで心がけていることは悪い流れを引きずらないことで、その声かけはできていたと思います。なので、あと一本が出なかったことで守備に影響が出たということはないと感じています。

――徳山壮磨選手(スポ4=大阪桐蔭)の調子はいかがでしたか

序盤は自分も受けていていい球が来ていると思っていたのですが、2巡目以降は捉え始められたので、イニングを重ねるごとに球威が落ちてきた印象です。

――4回には守備の乱れから同点に追いつかれました。ご自身から見て原因はどこにあったと考えていますか

やはり(相手の)足が絡んでいると思っていて、相手の足を警戒する中でいつも通りのプレーができなかったことが原因だと思っています。

――6回は2番手の森田直哉選手(スポ4=早稲田佐賀)がつかまり3点を追加されました。この失点について、岩本選手自身はどう捉えていますか

上手くリードできなかった自分の責任でもあるのですが、森田はカウントがつくれず、バッター有利のカウントがずっと続いていたので、相手の打者を追い込んで打ち取れるようなカウントのつくり方は(森田にとっての)課題かなと思います。

――9回の攻撃では本塁打を放ち、意地を見せました。打った感触はいかがでしたか

打った瞬間、いったなという感じです。とにかく点が欲しかった場面だったので、このままでは終わらせないという思いで打席に立ちました。また、負けたとしても明日につながる打席にしなければいけないと思っていたので、結果的に本塁打を打つことができて良かったです。

――本日の敗戦で優勝の可能性が消滅してしまいましたが、今後はどういった意気込みで試合に臨みたいと考えていますか

優勝はなくなりましたが、明大には2連敗しないことと慶大にはしっかりと連勝を果たしたいです。残りの試合を勝ち切り、いいかたちで秋につなげられる試合をしたいなと思います。