古馬牝馬の「マイル女王決定戦」GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)が5月16日に行なわれる。 昨年はアーモンド…

 古馬牝馬の「マイル女王決定戦」GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)が5月16日に行なわれる。

 昨年はアーモンドアイが断然の1番人気に応えて圧勝したが、2015年には3連単で2000万円超えの超高配当が飛び出すなど、波乱の多い一戦と言える。過去10年の結果を振り返っても、1番人気は2勝、2着3回と全幅の信頼を置くまでには至らない。

 今年は、昨年同じ東京マイルのGI安田記念でアーモンドアイを一蹴し、最優秀短距離馬に輝いたグランアレグリア(牝5歳)が人気を集めそうだが、レシステンシア(牝4歳)をはじめ、活きのいい4歳馬が集結。熾烈な争いが予想される。

 そんなレースの行方を占ううえで、重要なポイントとなるのは「今週から仮柵によってBコースとなる馬場状態です」と語るのは、スポーツ報知の坂本達洋記者だ。

「先週のGINHKマイルC(東京・芝1600m)は、1分31秒6の好時計でシュネルマイスターが制覇。開幕3週目でしたが、相変わらず馬場状態はよく、芝は全体的に速い時計のレースが目立ちました。そして、今週からはBコースになるため、内の傷んだ部分がカバーされて、引き続き高速決着が予想されます」

 そうした高速馬場において、穴馬として狙えるのはどんなタイプの馬になるのか。坂本記者が続ける。

「ある程度前で器用に立ち回れる馬。また、スピードのある馬を狙っていきたいですね。そして、穴馬候補となり得るのは、前走で惨敗した条件から変わる馬。昨年も前走のGI高松宮記念(中京・芝1200m)で15着に敗れたノームコアが3着と好走しています。2015年の勝ち馬ストレイトガールも、高松宮記念13着から激変しての快勝でした」

 そこで、坂本記者が推奨するのは、マルターズディオサ(牝4歳)だ。

「前走の高松宮記念(3月28日)は初の1200m戦。加えて、7枠15番という外枠発走で、雨による重馬場と、不向きな条件が重なりました。それでも、最後は後方からしぶとく詰めて8着。力のあるところを見せてくれたと思います。

 2走前のGII阪神C(12月26日/阪神・芝1400m)では、古馬牡馬相手に2着と健闘。同馬を管理する手塚貴久調教師も『前回は雨が降ったし、条件的にも今回のほうが全然いい』と話しており、巻き返しは十分にありますよ」

 坂本記者はもう1頭、ベテラン牝馬をオススメする。

「サウンドキアラ(牝6歳)です。前走の高松宮記念は6着でしたが、同馬も初の1200m戦で能力を存分に発揮するには難しい面があったと思います。

 今回は叩き2戦目で、1週前の調教では栗東の坂路で52秒1-12秒8と好時計をマーク。しっかり負荷をかけていて、体調はよさそうです。

 そもそも昨年のレースで、アーモンドアイに続く2着となった馬。1分31秒3という走破時計も価値があります。いわゆる"リピーター"の好走が多いレースですし、軽視は禁物でしょう」

 サウンドキアラについては、デイリースポーツの大西修平記者も穴候補の一番手に上げる。

「前走はキャリア初の1200m戦で、重馬場、外枠(8枠17番)と厳しい条件が重なったなかで6着。着順以上に評価できる一戦でした。昨秋は低迷していましたが、厩舎が丹念に乗り込んできたことで復調しました。

 実績十分のマイル戦に戻れば、さらにパフォーマンスを上げる可能性は十分。昨年のレースで2着に入っているように、東京コースも歓迎でしょう。

 鞍上の松山弘平騎手も完全に手の内に入れており、この馬の力を存分に発揮させてくれるはず。昨年同様、相手は強いですが、リズムよく立ち回ることができれば、再び好勝負を演じても不思議ではありません」


ヴィクトリアマイルでの大駆けが期待されるランブリングアレー

 大西記者ももう1頭、気になる馬がいるという。

「ランブリングアレー(牝5歳)です。前走のGIII中山牝馬S(3月13日/中山・芝1800m)を好内容で勝利したように、5歳になってからの充実ぶりは明らか。馬群でじっくりと運べるようになったのは、精神的な成長で、今なら安定して自分の力を発揮できるはずです。

 マイル戦を使った3走前のGIIIターコイズS(12月19日/中山・芝1600m)では7着に敗れ、今回の距離短縮には不安視する声もありますが、『広い東京競馬場なら、マイルでも』と友道康夫調教師。東京マイルなら十分に対応可能でしょう。

 今回はソダシとのコンビで今年好調の吉田隼人騎手が3戦ぶりに騎乗。同馬の持ち味を把握しており、しっかりとエスコートしてくれると思います。今の充実ぶりと勢いなら、勝ち負けに加わってもおかしくありません」

 昨年のアーモンドアイ同様、今年はグランアレグリアが圧勝劇を披露するのか。はたまた、伏兵馬が大駆けを見せて波乱を起こすのか。もし後者であれば、ここに挙げた3頭がその一端を担うことを期待したい。