7日に最終メンバー登録が締め切られた3月の第4回WBC。2大会ぶりの世界一奪回を目指す日本は巨人・菅野智之投手ら、NPBの主力選手を中心にメンバー編成されたが、他国でもNPB経験者は少なくない。大会公式ホームページで発表された各国の出場ロー…

7日に最終メンバー登録が締め切られた3月の第4回WBC。2大会ぶりの世界一奪回を目指す日本は巨人・菅野智之投手ら、NPBの主力選手を中心にメンバー編成されたが、他国でもNPB経験者は少なくない。大会公式ホームページで発表された各国の出場ロースターから注目選手を紹介する。

■9日発表ロースター、NPBから世界へ…0発助っ人からタイトルホルダーまで

 7日に最終メンバー登録が締め切られた3月の第4回WBC。2大会ぶりの世界一奪回を目指す日本は巨人・菅野智之投手ら、NPBの主力選手を中心にメンバー編成されたが、他国でもNPB経験者は少なくない。大会公式ホームページで発表された各国の出場ロースターから注目選手を紹介する。

 現在も在籍している選手からはタイトルホルダーが続々と名を連ねている。13年に日本プロ野球新記録のシーズン60本塁打を記録したヤクルト・バレンティン(オランダ)、昨季39発でパ・リーグ本塁打王の日本ハム・レアード(メキシコ)、13年と16年に最優秀中継ぎ投手を獲得した巨人・マシソン(カナダ)ら、豪華なメンバーが選出された。

 ほかにも、現在の在籍選手では日本ハムのメンドーサ(メキシコ)、ソフトバンクのバンデンハーク(オランダ)、スアレス(ベネズエラ)がいる。

 過去の在籍選手にもタイトルホルダーはいる。14年から2年連続で最多セーブに輝いた阪神・呉昇桓、オリックス時代の12年に91打点で打点王に輝いた李大浩の韓国勢が代表入りしている。

 記憶に新しい昨季NPBでプレーした選手では、DeNAから2人が選出された。ロマックは米マイナー200発の実績を引っさげて昨季入団も出場30試合で打率.113、0本塁打と振るわなかったがカナダ代表として、球団の外国人最多の通算17勝をマークしたモスコーソはコロンビア代表としてメンバー入り。他球団への移籍が有力視されている前ロッテのデスパイネはキューバ代表に選ばれた。

■懐かしい名前に「キューバの至宝」、史上初のイタリア出身選手も

 一方、懐かしい名前も見かける。その筆頭となるのが、14年から2シーズン巨人に在籍したセペダ(キューバ)だろう。

 2014年にキューバ政府が現役選手に容認した日本移籍第1号として巨人入り。04年のアテネ五輪金メダルの立役者となった強打者は「キューバの至宝」として大きな注目を集めたが、猛打を披露することができず。1年目は6本塁打、2年目は21打数0安打、打率.000の0本塁打に終わり、通算出場わずか72試合で退団。期待を裏切る形となってしまった。

 36歳となった「キューバの至宝」は、デスパイネとともに1次ラウンドで日本と激突する。果たして、経験豊富な国際舞台で往年の力を発揮し、日本の前に立ちはだかるのか。また、同ラウンドでは、06年に阪神に在籍したオクスプリングが「指名投手枠」でオーストラリア代表に選出されており、対決する可能性もある。

 かつてのNPB経験者では、史上初の純粋なイタリア出身選手として12年から4季オリックスでプレーしたマエストリ(イタリア)のほか、日本ハム・モルケン(カナダ)、ヤクルト・ロマン、西武のミゲル・メヒア(ともにプエルトリコ)、ロッテのレデズマ(ベネズエラ)らがいる。

 こうして見ると、記録や記憶に残る助っ人がズラリ。NPBを沸かせた面々が日本での経験を生かし、どんな戦いを見せてくれるのか。かつて、ひいきのチームで応援していたファンは一つの楽しみになるだろう。侍ジャパンともに、世界の舞台での活躍を祈りたい。

【今大会の主なNPB経験者(★は今季所属、☆は昨季所属、カッコ内は在籍年)】

<オーストラリア>
クリス・オクスプリング(阪神/06年)
ミッチ・デニング(ヤクルト/15年)

<カナダ>
★スコット・マシソン(巨人/12年~)
ダスティン・モルケン(日本ハム/12、13年)
☆ジェイミー・ロマック(DeNA/16年)

<コロンビア>
☆ギジェルモ・モスコーソ(DeNA/14~16年)

<キューバ>
☆アルフレド・デスパイネ(ロッテ/14~16年)
フレデリク・セペダ(巨人/14、15年)

<イタリア>
アレサンドロ・マエストリ(オリックス/12~15年)

<韓国>
林昌勇(ヤクルト/8~12年)
呉昇桓(阪神/14、15年)
李大浩(オリックス、ソフトバンク/12~15年)

<プエルトリコ>
オーランド・ロマン(ヤクルト/12~15年)
ミゲル・メヒア(西武/15年)

<メキシコ>
★ルイス・メンドーサ(日本ハム/14年~)
★ブランドン・レアード(日本ハム/15年~)
★ジャフェット・アマダー(楽天/16年~)
★ルイス・クルーズ(ロッテ、巨人/14年~)

<オランダ>
★リック・バンデンハーク(ソフトバンク/15年~)
★ウラディミール・バレンティン(ヤクルト/11年~)

<ベネズエラ>
★ロベルト・スアレス(ソフトバンク/16年~)
ウィル・レデズマ(ロッテ/12、13年)

<台湾>
★チェン・グァンユウ(DeNA、ロッテ/11年~)
★郭俊麟(西武/2015年~)
★ソン・チャーホウ(楽天/2016年~)