国立競技場で熱戦 陸上の東京五輪テスト大会「READY STEADY TOKYO」が9日、東京・国立競技場にて無観客で行われ、男子100メートル予選では桐生祥秀(日本生命)がまさかのフライングで失格となった。最大3枠の五輪切符を争う6月の日…
国立競技場で熱戦
陸上の東京五輪テスト大会「READY STEADY TOKYO」が9日、東京・国立競技場にて無観客で行われ、男子100メートル予選では桐生祥秀(日本生命)がまさかのフライングで失格となった。最大3枠の五輪切符を争う6月の日本選手権(大阪)を見据えた大会。2004年アテネ五輪&17年世界陸上の金メダリスト、ジャスティン・ガトリン(米国)も出場したが、戦えなかった。
桐生は予選に5レーンで登場。4レーンのケンブリッジ飛鳥と隣り合う位置でスタートを迎えたが、合図より早く動き出してしまった。フライングの自覚はあったようで、直後は頭を抱え、膝に両手をついてガックリ。呆然とした表情を浮かべた。号砲から0秒068のフライングとなり、悔しさを露わにした。
正式に失格を伝えられると、歩いてレーンから去っていった。取材エリアに現れ「これは自分のミス。やってはいけないこと。せっかくガトリン選手がいて走ることすらできなかった」と吐露。さらにこう続けた。
「どちらかというと調子が良くて、タイムを狙い過ぎた。気を急ぎ過ぎた。この2本を走ると、あとは鳥取(6月6日・布勢スプリント)になる。五輪本番で予選、準決勝とレースがあるし、いろんなことを考えると、予選から(気持ちを)抜けるレースはない。抑えられなかった。本当は叫びたいくらい悔しいですね」
今季は3月の日本室内選手権60メートルに出場したが、左膝裏の違和感で決勝を棄権。4月11日の出雲陸上は大事をとって欠場した。同29日の織田記念国際は10秒30(追い風0.1メートル)だった。痛恨の失格に「織田記念の反省を生かせなかった。セットからしっかり出ようとしたけど、1歩目、2歩目で拾いに行き過ぎた。一番は気持ちの部分。絶対にフライングはやっていけない。何を言っても自分のミスです」と淡々と話した。
向かい風0.2メートルだった1組の多田修平が10秒24、小池祐貴が10秒28、ガトリンが10秒26、向かい風0.4メートルだった2組のケンブリッジ飛鳥が10秒28で決勝に進んだ。(THE ANSWER編集部)